内容説明
重度の障害のある子どもたちやその家族とのかかわりのなかで小児科医師である著者が、母校の子どもたちに語った「いのち」とは。子どもたちに伝えたかった「いのち」。子どもたちから受け取った「いのち」。みんなでつくりあげた「いのちの授業」の記録がここに―
目次
1 いのちの授業
2 「いのちの授業」の感想文
3 それから
4 母
5 あくりるたわし
エピローグ
著者等紹介
小沢浩[オザワヒロシ]
静岡県に生まれる。天城湯ヶ島町立(現伊豆市)湯ヶ島小学校、天城中学校、静岡県立韮山高等学校、高知医科大学医学部(現高知大学医学部)を経て、現、島田療育センターはちおうじ所長、小児科医師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めいしん
11
私が気になったのは「産んだ責任」という言葉。こんな、アンフェアな責任は無いと私は思うんだ。だって、それはお母さんにしかないじゃない。じゃあ、「生まれた責任」ってあるのかな?そうじゃない気がする。どんな子だって大人にあるのは「育てる」ことだから、生まれた子がどんな人だってちゃんと1人の人間として認め、どんな姿であっても生き抜く勇気と他人を思いやることのできる素敵な人になるように「育てる」ことはできると思うんだ。それは親の責任じゃなくて、大人の責任。だから、社会にいきる私達、大人にだってあると思うんだ。2016/09/11
otya
4
著者は島田療育センターの所長。いのちの授業のインタビューを読むと泣けてくる。みんな素晴らしい命。 「人はみな平等ではない。ただ幸せのかたちを築いていくという意味では平等である。」2016/07/21
きょ
4
障害児の医療に携わる医師が、いのちの授業を行った記録。授業を受ける中学生が、自分の生まれた時のことを親に聞き、書いている。反抗期に入りかけの思春期の子たち、素直な気持ちになったんだなあとわかる。そしてそれを読み、話すニコニコした先生のお顔が懐かしく浮ぶ。私たちが失くしてしまっている無垢な表情や汚いことを考えない心… 私たちが障がい者、児ととらえている人たちは私たちの基準とは違う、きっと心の次元の高いところにいる。生まれた命は、かけがえのなさについては同じだ。生きる意味は初めから与えられているのだ。2015/09/04
みかん
2
命のバトンというものを、考えさせられる一冊でした。自分の命が代々つながる道の半ばであり、私はこの命を次へと繋げなくてはならない。まわりのみんながそうだと思うと、周りの方一人一人がかけがえのない存在であり、バトンをつなぐ大切な存在であると感じる。2016/09/08
こじまる
2
愛されて生まれ大切な存在である、それは私もまた皆も、というこということを、ともすれば私は忘れがちだったのかもしれない。10代の子ども達の作文は胸が打たれた。いのちを自ら絶つ子どもがひとりでも減りますように。友達の命を奪う子どもがひとりでも減りますように。親が子どものいのちを奪う事件が早くなくなりますように。2015/10/30
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