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内容説明
遺伝子に潜むウイルスによる新人類の誕生から12年、において感情を理解し、動くそばかすで語り、ふたつのことを同時に話す―旧人類にとって“ウイルス・チルドレン”と呼ばれるその子供たちは明らかに異質な存在だった。政府が隔離政策を進めるなか、原因ウイルスを発見した分子生物学者ケイと考古学者ミッチは11歳になる愛娘ステラと共に長い逃亡生活を送っていた。だがある朝、ステラは突然姿を消してしまう…。その頃、各地の収容施設で多くの子供たちが相次いで死亡する事態が発生。病因特定を依頼されたウイルスハンターのディケンは、みずから導き出したありえないウイルス発生源の可能性に衝撃を受ける…。
著者等紹介
ベア,グレッグ[ベア,グレッグ][Bear,Greg]
1951年、カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。アメリカSF界の第一人者として、精力的な活動を続けている。ネビュラ賞受賞作『ダーウィンの使者』、ネビュラ賞、ヒューゴー賞受賞作『ブラッド・ミュージック』、ネビュラ賞受賞作『火星転移』などがある
大森望[オオモリノゾミ]
1961年、高知市生まれ。京都大学文学部文学科卒。翻訳家・書評家・アンソロジスト
島本範之[シマモトノリユキ]
翻訳家。おもにコンピュータの分野で活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RIN
14
前作『ダーウィンの使者』からずいぶん経っての続編にようやく取り掛かる。前作でウィルス感染から母胎に取りつき進化した「新人類」が生まれ出す、という事態に襲われた世界のその後の話。旧人類VS新人類、一世代で急激な世代交代が起こる、という辺りは高野和明氏の『ジェノサイド』とやや似た設定だが、個々の絆メインの『ジェノサイド』に対し、本作はもっと政治力学的な対立が主眼、のような気がする上巻。いささかまどろっこしい展開ではあるものの期待しつつ下巻へ。2013/04/04
roughfractus02
4
前著『ダーウィンの使者』(原題Darwin's Radio)では情報を受信拡散するRadio(受信機)さながら、一世代に圧縮された進化の遺伝プログラムの垂直移動と同世代間の拡散の水平移動というダーウィニズムに反する逆行が描かれた。その際ミステリ風の語りも、伝染病なる現象の原因を遺伝プログラムに特定する物語の後半で真理を追究する役割を科学に譲る。本書上巻での語りはファミリーロマンス風に変わり、テーマも真理の科学的追究から異なる者に対する政治に移る。親と異なる子供の隔離はなぜ起こるのか?共生を拒むものは何か?2018/08/22
yukio
2
ウィルスによる新人類の誕生と偏見。だけではなさそう。このあとどうなる。下巻へ続く。2011/04/23
みろ
1
新人類誕生、なんだけど旧人類からの風当たりがきついよ…2011/01/18
たかみ
1
第1部の終わり方に驚愕。そして続く。2010/10/30