内容説明
飲酒に甘い日本人に対し警鐘を鳴らす、渾身の名著!近代日本の交通インフラを整備するとともに、日本禁酒同盟会(日本国民禁酒同盟)の理事長を二度務めた長尾半平。お酒が飲めないと組織の上に立つ人間とみなされなかった時代、彼はいかにして自らの禁酒主義を守り通したのか。日本の禁酒運動の文献として外せない彼のパンフレット『禁酒』に発表した文章の再録はもちろん、彼が四十年にわたって書き溜めた数々の論考を一冊にまとめた貴重な書!禁酒家や研究者必携!
目次
驢馬の頭
ノア方舟を出でて後
日本は今英国の十七世紀頃
日本には統計がない
言に敏行に訥
ある生命保険会社の重役
酒の神の話
悪魔と青年
スリー・マイルス・リミット
主義は犠牲なり〔ほか〕
著者等紹介
長尾半平[ナガオハンペイ]
1865‐1936。日本禁酒同盟(日本国民禁酒同盟)第二代および第四代会長。土木技術者、鉄道技術者、教育者、政治家、実業家、俳人。帝国大学工科大学土木工学科を卒業後、内務省に入省。土木監督所に勤務の後、山形県および埼玉県土木課長を経て、台湾総督府民政部土木課長に就任。港湾調査のために渡欧時、夏目漱石と同じロンドンの下宿で過ごす。帰台後は基隆港湾局技師を経て土木局長心得に就任。後藤新平の招きで鉄道省に移籍し、鉄道院技師に転任
日高彪[ヒダカタケシ]
昭和44年5月28日、名古屋市に生まれる。文学・歴史研究家。東海中学・東海高校(浄土宗)に学ぶ。平成6年3月、早稲田大学第一文学部文学科日本文学専修卒業。出版社勤務を経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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