内容説明
言語は、私たちの日常の生から、離れてはいけない。詩人ランボーと作家志賀直哉、そしてレヴィ=ストロースの言語感覚を中心に、生きた言語を日常にとりもどすために、私たちに何ができるのか、を呼びかける。言語の野生を考察した一冊!!
目次
第1章 数学の言語とランボー(数の概念;無理数の概念;ゼロの概念;複素数の概念;複素数の運命;イデオロギーの脅威;ランボー)
第2章 生命ある記号(はじめに記号ありき;ベルクソン;イメージと記号;デュルケーム;レヴィ=ストロース;トーテミズム記号学;詩歌を記号学で解く;科学を記号学で解く)
第3章 死をもたらす言語(言語の恐ろしい力;科学文明の言語;現代世界の言語;私たちに何ができるか?;文学は人類を救えるか?)
第4章 志賀直哉と言語(意識とはなにか;言語と意識;志賀直哉の文法論;志賀文学のスタンス;「城の崎にて」;志賀直哉と日本語;国語問題)
著者等紹介
大嶋仁[オオシマヒトシ]
1948年神奈川県鎌倉市生まれ。1975年東京大学文学部卒、在学中にフランス政府給費留学生としてフランスに二年滞在。1980年同大学院比較文学比較文化博士課程単位取得満期退学。静岡大学、バルセロナ、リマ、ブエノスアイレス、パリで教えた後、1995年福岡大学人文学部教授。2016年退職、名誉教授。佐賀県唐津市で「からつ塾」の運営にも当たる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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