内容説明
「家族の亡霊」は、いまも私たちの心の奥底にいるのかもしれない。ユング派臨床心理士がフィールドワークから問い直す現代社会の深層心理、現代ユング派心理学の碩学。W・ギーゲリッヒとの質疑応答、重要論考「神々へのもてなし」を収録。
目次
第1章 家族の傷、「私」の痛み
第2章 戦後八十年の家族、現代の家族
第3章 家族という幻想の終焉、心理学の可能態
第4章 母と私の「忘れた歌」
第5章 火との対話―火がもたらすもの、もう一つのかたち
第6章 神を信じない時代における神々へのもてなし―フィレモン‐ファウスト‐ユング
第7章 家族を巡って―W・ギーゲリッヒとの対話
著者等紹介
猪股剛[イノマタツヨシ]
1969年生まれ、ユング派分析家、臨床心理士/公認心理師。帝塚山学院大学准教授。精神科や学校臨床において実践に携わるとともに、アートやパフォーマンスの精神性や、現代の心理の深層を思索することを専門としている
兼城賢志[カネシロケンジ]
1986年生まれ。臨床心理士/公認心理師、博士(心理学)。俳誌『鷹』同人、俳人協会会員。精神科や小児科、学校での臨床実践を経て、上智大学総合人間科学部共同研究員。深層心理学の立場で心理療法の実践を行いながら、発達障害、言語、宗教などのテーマを研究している
大録慈[オオロクメグミ]
1979年生まれ。臨床心理士/公認心理師。やないクリニック、美南こころの森クリニックに勤務。また児童福祉領域でも、子どもと親の心理臨床に携わっている。生きる上で心が自発的に生み出す物語やイメージに関心をもっている
植田静[ウエダシズカ]
1971年生まれ。臨床心理士/公認心理師。獨協医科大学病院小児科・とちぎ子ども医療センター在籍。山王教育研究所スタッフ。難病サバイバーの心理療法をはじめ、さまざまな小児臨床に携わる。音楽家としては2023年夏にインディペンデント・レーベルよりアルバム「a small sun」を発売予定
村田知久[ムラタトモヒサ]
1976年生まれ。臨床心理士/公認心理師。長谷川病院心理療法科在籍。心が持つ可能性や深層を探求し、臨床活動を実践している。専門は、夢や描画、箱庭や色彩などの様々なイメージや表現(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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