内容説明
産業界に大きな衝撃を与えたエルピーダメモリの不本意な「敗戦」は、5年前のことだった―。シャープ、ソニー、東芝など、その後も次々と明るみに出る、国内電機メーカーの経営不振。マネジメントの立場からその原因と解決策を提示する。
目次
第1章 改めて、米国流マネジメントを見直すとき(日本の「ものづくり」産業における凋落の要因と甘えの構造を考える;製造業衰退の最大要因はマネジメントの怠慢にあり ほか)
第2章 経営者に必要な資質を、勘違いしていないか(半導体人生の土台を築いてくれた外資系企業での体験;数字がもっとも雄弁にものをいう厳しい成果主義の世界 ほか)
第3章 どうすれば、ほんとうの国際化ができるのか(最後の国産半導体メーカーの社長に就任し、再建のための改革に着手;過去最高益を記録するも、外部環境の激変に見舞われて破たんの道へ ほか)
第4章 モノを売るより、知恵をしぼってアイデアを売れ(日本の製造業が直面している、ハード型からソフト型への流れを自覚せよ;新しい産業をつくり、巨大な市場を生み出す、米国の若さ、柔軟さに学ぶ ほか)
第5章 過酷な世界の半導体業界での生き残り戦略(しのぎを削る日米中台韓。日本は水平分業型モデルへの転換を急げ;無尽の製造能力を有する中国企業。OEMに特化して急成長した台湾企業 ほか)
著者等紹介
坂本幸雄[サカモトユキオ]
1947年、群馬県生まれ。日本体育大学卒。野球の指導者を目指すも教員試験に失敗、日本テキサス・インスツルメンツに入社。倉庫番からのたたき上げで、43歳の若さで日本テキサス・インスツルメンツ取締役副社長に。その後数社を経て、2002年にエルピーダメモリ株式会社社長に就任。短期間で業績を改善して「半導体業界の救世主」と呼ばれる。2012年に会社更生法の適用を受けたエルピーダを米マイクロン・テクノロジー社に売却に売却、2013年退社。現在は、サイノキングテクノロジージャパン代表取締役兼CEO(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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