内容説明
『逆説の政治哲学―正義が人を殺すとき』(ベスト新書)が政治哲学の入門書だとすれば、本書はその洞察を更に深化、発個させた政治哲学における本格的論考である。現代の思想混迷の根底に「政治」の不在を見出し、「物語」の喪失を剔抉する。
目次
序論 「政治」不在の時代
第1章 「物語」としてのナショナリズム
第2章 「政治家」とは何か
第3章 「保守主義」とは何か
第4章 思想的可能性としての「昭和維新」
第5章 日本国憲法と「革命」
著者等紹介
岩田温[イワタアツシ]
秀明大学助教。昭和58年埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。同大大学院政治学研究科修了。拓殖大学日本文化研究所客員研究員、拓殖大学客員教授などを歴任。平成21年より現職。専攻は政治哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kumonosuke
4
難解な部分もあり良く理解出来なかった。国体≒歴史認識というのは共感できた。2014/06/02
ぽん教授(非実在系)
1
平和な日常を表出する裏で政治は機能していること、冷たい真実に耐えられないからこそ政治が存在すること、世界大恐慌の時と今との類似性、「八月革命」なるもので日本の国体は変わったか否か、と「家政婦のミタ」や「リア王」などバラエティーある素材を用いて縦横に語る。平易な言葉で語ってるが、概念自体が難しくすらすらと読むことは出来ない、とことんまで考えさせる内容である。2014/09/26
叛逆のくりぃむ
0
以前、@oreichalkos_氏とskypeで会話した際、推薦された。浩瀚な話題を思想的に深く掘り下げて書く所に若いながらも著者の力量を感じられた。特に「家政婦のミタ」(本文21ページ~25ページ)を用いて、アリストテレスに触れたところは秀逸であった。2012/05/08
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