いま、「東北」の歴史を考える

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  • サイズ B6判/ページ数 299p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862860521
  • NDC分類 212
  • Cコード C0021

内容説明

「千年に一度の震災」に遭った東北。が、かつて東北を襲ったのは地震や津波ばかりではなかった。蝦夷征伐、天明の大飢饉、奥羽越列藩同盟、一山百文―。「悲劇の歴史」である東北はまた、「復興の歴史」でもある。「東北災害史年表」付き。

目次

第1章 東北の古代・中世(豊かだった前史時代の東北地方;古代東北地方のすがた;前九年の役・後三年の役から奥州藤原氏の支配へ;東北と鎌倉武士)
第2章 東北の近世・近代(近世東北の諸相;日本の近代化と東北地方―地方軽視の風潮が助長した農村の経済的困窮)
第3章 東北の災害史(東北の地震について考える;東北の飢饉について考える)
第4章 東北と異才(各界に勇躍した東北人たち)
第5章 文芸と東北(東北と文芸;東北と民俗;東北と言葉;東北と紀行)

著者等紹介

高山宗東[タカヤマムネハル]
近世史研究家。1971年群馬県生まれ。國學院大学文学部史学科卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。文部科学省科学研究費補助金、我が国の科学技術黎明期資料の体系化に関する調査・研究プロジェクト「江戸のモノづくり」に参加。専門は江戸時代における戦国大名家関係者の事跡研究、葡萄酒伝来史、有職故実、系譜、江戸文芸、食文化、妖怪。単行本、雑誌、TV番組等の歴史考証の他、歴史・文学関連のコラムを執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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RuiRui

1
古くは阿弖流爲の時代から中央政府とは独立した存在だった東北地方、十三湊などを通じてオホーツクや大陸との貿易も盛んな地域であったのは、どんどん明らかになってきている。300年ごとに繰り返す温暖・寒冷期の変化は、たびたび飢饉を起こす。しかしそこでも人為的な原因で被害が拡大したことがあったのではないか。こういう、中央集権というシステムの弊害みたいなものはいつの時代も繰り返されるものなんだろうか。 後半の人物紹介でいきなり平田篤胤が出てくるあたりは國學院出身ということだからか(笑)2014/01/30

nagatori(ちゅり)。

0
東北出身の人ならともかくとして、東北以外の出身の人がこういった歴史の視点を持つ事はなんというか…意外というか、新鮮だった。面白いな。歴史の面白さって、ある意味「視点を切り崩したり、重ね合わせたり、反転させる」事にあると思うので(^ω^)わくわくしながら読みました。2013/08/13

のぶ

0
後半は東北の文化や出身の有名人について語るいわば薀蓄編と言えるのでさほどでもないのですが前半部は我々がかつて習った日本史のありかたを問い直すような内容で刺激的でした。遙か昔に、しかも真面目に勉強した訳でもないので私に説得力はないけど、中高生時代に習った歴史は多分に中央からの視点に偏っていたように(本書を読んで再考すれば)思います。日本の国づくりの過程は辺境の(イメージ的には毛むくじゃらの)無法者を改心させる過程のように描かれていたけど、東北(や北海道)から見ると侵略の歴史なんですよね。刺激になる本でした。2011/12/30

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