内容説明
本書ではカッシーラーの遺稿集のうちゲーテを論じた第10巻と11巻から主要なものを編集、訳出した。カッシーラーの体系的文化哲学「象徴形式の哲学」の源泉的モチーフはゲーテの芸術理論と科学理論に由来する。その自然観、芸術観の根幹は「有機的形態の形成と変成」であり、そこにゲーテの象徴論の要諦を見る。彼はゲーテのテキストに向き合い、哲学的、科学史的そして文芸学的関心を注いだ。
目次
第1部 ゲーテと精神史のための論集(ドイツ精神史をめぐる哲学的諸問題と諸傾向;ゲーテにおける教養と教育の理念;ゲーテの内的形式の理念;ゲーテの内的形式の理念―第一講義「人間」(1935)
ゲーテの内的形式の理念―第二講義「自然」(1935) ほか)
第2部 ゲーテ講義集(若いゲーテ1;若いゲーテ2;ゲーテの精神的業績)
著者等紹介
田中亮平[タナカリョウヘイ]
1953年長崎県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。1980年岡山大学教養部助手、1990年創価大学文学部助教授、現在、同大学文学部教授、大学院文学研究科教授、副学長。専攻:18世紀後半のドイツ文学。ヴァイマル・ゲーテ協会、日本ゲーテ協会所属
森淑仁[モリヨシヒト]
1940年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、2004年東北大学大学院文学研究科教授を定年退職。現在、東北大学名誉教授。専攻:ドイツ文学、文化哲学。ヴァイマル・ゲーテ協会、国際エルンスト・カッシーラー協会所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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