出版社内容情報
個人的価値を超越した社会的価値の最大化に重点を置く為政者の「復興方針」は、時に被災者を置き去りにする。被災者こそ復興の主体であり、復興政策の最高・最終の決定権者となる仕組みを探る。
目次
第1章 復興の理念(復興という言葉がなぜ使われたのか;復興を被災者の手元に取り戻す ほか)
第2章 復興の相克(災害を奇貨として;人間復興の具現化 ほか)
第3章 復興の相反(最大多数の最大幸福;コミュニティを毀損する災害 ほか)
第4章 復興の主権(統治的復興から人間復興へ;災害復興基本法試案 ほか)
資料編 表/制度集(試案・私案・未成立・地域限定)(戦後日本と災害;日本書紀に登場する「復興」 ほか)
著者等紹介
山中茂樹[ヤマナカシゲキ]
1946年生まれ。2015年4月から関西学院大学災害復興制度研究所顧問・指定研究員。朝日新聞神戸支局次長のとき、阪神・淡路大震災に遭遇。震災担当の編集委員に転じ、取材の一線に復帰する。2005年1月、災害復興制度研究所の創設に参加し、4月から主任研究員・教授。2015年3月まで10年間、主任研究員を務め、2007年度にはわが国初の災害復興学講座を開講した。日本災害復興学会特別顧問、東日本大震災県外避難者連絡会(まるっと西日本)顧問。専門は災害復興論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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