内容説明
21世紀の企業、市場、社会が示す、「生き物」のような不思議な性質。その現実に処する「7つの智恵」。
目次
第1部 複雑系の経営 「複雑系の知」から経営者への七つのメッセージ(「複雑系の知」の誕生;「分析」はできない、全体を「洞察」せよ;「設計・管理」をするな、「自己組織化」を促せ;「情報共有」ではない、「情報共鳴」を生み出せ ほか)
第2部 二一世紀の知の潮流 生命論パラダイム(グローバル・プロブレム;フロンティア・プロブレム;求められる「知のパラダイム」の転換;「機械論パラダイム」の限界 ほか)
著者等紹介
田坂広志[タサカヒロシ]
1951年生まれ。1974年、東京大学工学部卒業。1981年、東京大学大学院修了。工学博士。同年民間企業入社。1987年、米国のシンクタンク、バテル記念研究所客員研究員。同時に、米国のパシフィック・ノースウェスト国立研究所客員研究員も務める。1990年、日本総合研究所の設立に参画。民間主導による新産業創造をめざす「産業インキュベーション」のビジョンと戦略を掲げ、10年間に異業種企業702社とともに20のコンソーシアムを設立・運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うりぼう
42
北村先生のオススメ。97年刊行の「複雑系の経営」の復刊。氏の主張はますます現実味を帯びている。頭(理屈)で判ろうとするな、身体(生命)で判断しろ。生物が育んできた叡智を取り戻せ。正剛先生の知見は、雲上を感じるが、田坂先生は、地上にあろうとする。でも、この本はさすがに文字が多い。ゆらぎから、共鳴が起こり、自己組織化し、予測不能の進化の元は、哲学と思想。機械論的世界観は「峠」を迎え、視界が広がる。その先は、一旦下るのである。この経験を経ずにゆらぎが、全体とならない。ヒントは、「ちびさん本」にあるような気がする2010/05/02
templecity
9
2000年目前に書かれた書であるだけに、時代背景の記述は少し古い。人口増大におる食料不足や紛争、まだGAFAに支配される前の時代、マイクロソフトがあり、そこにネットスケープが割入ってきたといった具合。経営哲学的な内容で学者的な書である。 2021/02/21
ichiro-k
4
著者にはいつも強いメッセージがありますが、いつも「腑に落ちない」ことを感じるのはなぜでしょうか?2010/02/14
SS
1
会社本)日本版ドラッカーか2014/12/18
Takeru Shimo
0
<要約> 「機械的世界観」から「生命的世界観」へ 「静的な構造」から「動的なプロセスへ」 「設計・制御」から「自己組織化」へ 「連続的な進歩」から「不連続の進化」へ 「要素還元主義」から「全包括主義」へ 「フォーカスの視点」から「エコロジカルな視点」へ 「他者としての世界観」から「自己を含む世界」へ 「制約条件としての世界」から「世界との共進化」へ 「性能・効率による評価」から「意味・価値による評価」へ 「言語による知の伝達」から「非言語による知の伝達」へ2015/08/02