感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
41
歌人の言の葉。何気ない日常の中から、そっと切り出した句、喜怒哀楽を籠めた句が並ぶ。共通するのが、歌人自身の心だけでなく、市井の人々の視線。歌を作りたくなる。2021/12/09
あや
25
2021年刊。世の中がコロナ禍と平成から令和という元号の呼び名に慣れた頃の歌が編まれている。実は再読である。敬愛する歌人吉川宏志さんが高野さんがお好きだと知り、読み返したくなった。千葉県在住。奥様に先立たれ自律した高齢者としてご自身を俯瞰的に詠んだり、千葉の歴史、伊能忠敬を敬う歌群があったり、故郷松山を詠まれた歌があったり充実の1冊。 原発の隣の町にひつそりと僕の従弟の雅三さん住む/忠敬は死の日も歩きつづけしか心の中の地球のうへを/伊予原人いつしか下総原人となりて江戸川の水声(すいせい)愛す2024/09/23
あや
15
お酒の歌が生き生きとされている。江戸川を詠んだ歌が好きです。 人の下に人を作りてその下に非正規作りし平成社会 という歌がいちばん心に残りました。2022/06/12