出版社内容情報
出版400周年記念
ヴェールを脱いだ『金瓶梅』
田中智行[タナカトモユキ]
翻訳
内容説明
『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』と並び称される四大奇書、『金瓶梅』出版400周年に送る新訳決定版。濃密かつ苛烈な人間劇と、生活の隅々にわたる飽くなき観察が渾然となった異形の傑作を、気鋭の研究者による清新な訳文で。最新研究に基づく訳注を附す。完訳三巻。
著者等紹介
田中智行[タナカトモユキ]
1977年、横浜生まれ。2000年、慶應義塾大学文学部卒業。2011年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、徳島大学大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域)准教授。専門は中国古典文学(白話小説)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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澤水月
28
纏足と黒髪飾り詳細フェティッシュ官能。婚姻後も姓変わらず女性たちは悪口達者で気が強く魅力的、基本したたか。執拗なほどの食、装束描写はサド悪徳の栄えや源氏物語のようでもあるが本書はより商人階級・一般市民生活が細かく書かれ人心、カネ、情の変わらなさ痛感、その延長で性描写も細かいだけでエロ特化とは異なると感じた。纏足布が性的にも自殺にも使われる衝撃!註が同じ頁で収まるので読みやすくレギンス、ヘアネットなどルビだけでイメージ湧くよう工夫凝らされた新訳素晴らしい。かつて始めで挫折したがこれは早く次が読みたい!2018/07/22
日向夏(泉)
8
二巡目。 2回目になると、注もしっかり目を通せてより楽しい。 何よりも、よくここまで注釈も詳しく、丁寧に訳してくださったなあ…という感慨が、1回目よりも強く湧き上がる。 当時の風俗や建物や衣服が詳しく分かって大変良い。 中巻が出るまでに三巡目も終われますね(*´▽`*)。 次は、衣装と装飾に注目して読みたい。2021/03/21
日向夏(泉)
4
金瓶梅の新訳が生きている間に読めるとは、、、僥倖、感涙。 まあ、よくここまでしっかり調べこんでくださった、という楽しみが訳注に溢れている。 訳注はページ左側に掲載されるので、大変読み易い。 当時の風習や食事、飲料、統治機構の仕組みも詳しくて、大変良い。中巻・下巻も楽しみ過ぎる。 2020/05/10
ころすけ
0
★★☆☆☆ 図書館2018/09/09