内容説明
物語のテクストから同時代のコンテクストへ。たえず生動するカフカ論の地平。
目次
1 物語/読者(カフカのリアリズム;予定された不調和―『城』における登場人物の発話;物語の臨界―短篇集『田舎医者』の世界;物語と幻想性―『監察』から『判決』へ)
2 歴史/受容(歴史への回帰―アンダーソン『カフカの衣装』への覚え書き;メディアの多声法―フリンタ/ルカスのカフカ写真集を読む;展示された文学史―“プラハのドイツ語文学”とそのベルリン展)
3 境界/言説(多言語都市と境界的アイデンティティ―カフカの言語生活と意識;地域と民族のあいだ―ボヘミアにおけるドイツ文学史・民俗誌の射程)
著者等紹介
三谷研爾[ミタニケンジ]
1961年京都生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中退。博士(文学)。現在、大阪大学大学院文学研究科教授。専門はドイツ・オーストリア文学、中欧文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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