内容説明
コンテンツエージェンシー、アマナのクリエイティブと社会学者・開沼博がひも解くチョコレートバーが終売したどん底から利益を生み出し、世界に打って出られる方法。
目次
1 市村純(クリエイティブプランナー、プロデューサー)との話(マーケティングとクリエイティブの冒険;コンビニと駄菓子とブラックサンダーの関係 ほか)
2 かきぬまこういち(コミュニケーションデザイン、プランナー)との話(デザインとコミュニケーションの魔法;まずはブラックサンダーで検索してみた ほか)
3 開沼博(社会学者)との話(ブラックサンダーの雑味とノイズ、伝説とそのストーリー;「昭和ノスタルジア」として存在するブラックサンダー ほか)
4 河合伴治(有薬製菓株式会社代表取締役社長)との話(愛されつづけるブラックサンダーの真実;経営者として気をつけていること ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
14
後発組だからこそ、他と同じようなことをやっていても成功できない。値段から想像されるものよりもずっと高級なものを提供することで驚きを与えてシェアを伸ばす。原価をかける分だけ利益率は低くなってしまうが、それを続けたからこそ他の企業よりも大きくなることができた。2016/04/28
まめタンク
7
2017年、62冊目。 69点 年間3億個近く売れる隠れたベストセラー。たった30円のお菓子で100億円。1994年に発売され、すぐに発売中止となる。本書では、その成功の秘密とマーケティングを語る。ブラックサンダーが普通のチョコに比べて圧倒的な高原価だという事には驚きました。ただ本音を言うと、ブラックサンダーと他のお菓子の分析と研究に文量を割いてほしかった。マケ本ですね。2017/05/28
みかりんご。
5
【図書館】コンビニ等で人気の「ブラックサンダー」。そのヒットに迫る。◆有楽製菓は当初ブラックサンダーの売り出しについて、特に販促費を付けていなかったようで。クチコミであれだけ売れたのはすごいと思う。本文で紹介していないけど、豊橋夢工場近くのアウトレット(と言ってもおまけがつく程度で安くないみたいだけど)が気になる~。そうそう。友達の配偶者から「美味しいから食べてみて」とブラックサンダーを勧められたのは、たぶんブーム直前のこと。でも、私には甘すぎました。それでもアウトレットが気になるという…。2019/07/13
デューク
5
なぜ後発の、しかも一度は終販した製品がここまで売れるのか。コミュニケーションの観点から、ブラックサンダーの成功の秘訣を追った一冊。 ツッコミを入れられるスキをつくる、「面白いか」を判断基準にする、あえて洗練させず雑味を残す、その上で商品の品質には徹底的にこだわる。それを突き詰めていけば、売上は後からついてくる。ファンが自然と広めてくれる。面白い仕事とは、ブームを作るとは、これからの消費とは。ゆるい文体ながら、様々なことを考えさせられる一冊。おすすめ2016/04/04
たいそ
5
すごく共感できた。「スキを作るゆるマーケ」「コミュニケーションさせるじゃなくてされるデザイン」「洗練するのではなく雑味のあるノイズ」「懐かしくないのに懐かしい作戦」「井の中の蛙作戦」とか良かった。他に「コンビニ高齢化」「ツがスマイルマーク」「再帰的現代」といった話も参考になる。ブラックサンダーは前から知っていたけど、お隣の豊橋銘菓(?)だということは意識してなかった。「直感を信じろ、インスピレーションを信じろ。」2015/12/19