内容説明
『ごんぎつね』『蜘蛛の糸』『雨ニモマケズ』を題材にナレーションの名手が、具体的な読み方を徹底解説!
目次
読みはじめる前に(音読をすることの効果;音読をするポイント)
1章 ごんぎつね(『ごんぎつね』を読む;『ごんぎつね』新美南吉)
2章 蜘蛛の糸(『蜘蛛の糸』を読む;『蜘蛛の糸』芥川龍之介)
3章 雨ニモマケズ(『雨ニモマケズ』を読む;『雨ニモマケズ』宮沢賢治)
著者等紹介
堀井美香[ホリイミカ]
TBSアナウンサー。1972年3月22日生まれ、秋田県出身。法政大学法学部を卒業、1995年にTBS入社。これまでTBS系列の番組で多くのナレーションを担当。同局のナレーターとして圧倒的な実績を持つ。現在はTBSアナウンサーによる朗読会『A’LOUNGE(エーラウンジ)』のプロデュースを担当する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
71
音読をすることの効果は初めに触れられていて、本文でも作品への思いや自分の考えが音読に反映し、音をどの様に扱うかのノウハウが学べる。読み方は一つじゃないという解釈も良い。アナウンサーの本ではあるが、人として作品を音読するときの文との真摯な向き合い方がすてきだ。それは、巻末のメモを見ると一目瞭然だ。2021/05/13
さばずし2487398
30
音読テクというか作品に対する読解に近いだろうか。読書なら流す言葉も音読だと重要な伏線キーや心理、状況の変化として発声のスピードを変えたり語氣の強弱を調節したりする。そこ迄は一般の人でも注意するが、本書はそれが半音高いか低いか、最初の一語がどういう状況なのか、徹底した細かさが流石プロ。音読は言葉と自分との対話、時に格闘。紙に書いた物を音声という別の実体として自分を通し伝える時、いかに温度を感じさせるか。正に語感=五感。全身で言葉に氣を与える。自分の言葉もこれくらい注意したら他人への悪口は言えないのかも。2022/02/20
うずら
12
最後の堀井さんの書き込みのページ! 初めの一文を読んだだけで人を引き込むプロの仕事の凄さを垣間見た。2023/07/10
akarick777
6
堀井さんと一緒にごんぎつねを読む練習をしましたが、結末を知っているもんで、途中から泣いちゃって読めませんでした笑2023/04/25
ıɯɐɯɐ‾oʇɐs
4
朗読本をまとめて読んだ時の1冊。ごんぎつねの「ご」について、2、3時間講義したいという文言に「?」となったが読み進めてみると納得。解釈によって音読の仕方がかわるということに気付かされました。朗読と音読は特に分けていないスタンスなので、朗読本として1番参考になりました。