内容説明
主要先進国のなかで国債に最高格付けがついていないのはイタリアと日本だけということをご存じだろうか?しかも、日本の格付けはイタリアよりも低い。それは金融市場からイタリアよりも「危ない」と見られているからだ!「停滞の10年」を経験し、若者の雇用が不安定化した両国は、慢性的な財政赤字、上がらない労働生産性、打破できない既得権益などの問題を抱えたうえに、先進国のなかでは最も早く人口減少社会に突入する!日本はもうイタリアを「落ちこぼれ」扱いすることはできない。
目次
第1章 対岸の火事ではないイタリアの「停滞の一〇年」(「美しい国」の苦悩;取り残されるイタリア ほか)
第2章 イタリアの「停滞の一〇年」はなぜ生まれたか(先進国最下位の生産性上昇率;中国の台頭とIT革命 ほか)
第3章 金融市場が不安視する財政(消えたユーロ参加に伴うボーナス;「からくり」への依存体質 ほか)
第4章 「二〇〇六年体制」はイタリア病を治癒できるか(「停滞の一〇年」からの脱出をめざす「二〇〇六年体制」;ノーベル経済学者たちの処方箋 ほか)
第5章 イタリア病に学べ(この世で生き残るのは変化に対応できる生き物;「人口オーナス」時代だからこそノーという技術が必要 ほか)
著者等紹介
松本千城[マツモトチシロ]
1975年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業後、1998年に大蔵省(現・財務省)に入省。2000年から2002年にかけて英国ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスおよびストラスクライド大学で、経済学修士号(MSc in Economics)および金融修士号(MSc in Finance)を取得。財務省大臣官房総合政策課、主計局調査課などでの勤務を経て、現在、在イタリア日本国大使館勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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