内容説明
人はなぜ蒐めるのか。モノに魅せられ、それを蒐めるコレクター。コレクターたちそれぞれの人生を追いかけ、コレクションとともに収録したルポルタージュ。
目次
第1章 昭和家電―「おもしろ家電」たちに元気をもらう 増田健一さん
第2章 びん―「びん」はメディアでもあった 庄司太一さん
第3章 虫―蝶で夫婦のコミュニケーション 櫻井孜・かほるさん
第4章 おもちゃ―収蔵二万点、女性コレクター 越田七重さん
第5章 根付―四センチの宇宙に人生を刻む 内山浩さん
第6章 鉄道―鉄道の歴史が詰まったカレー屋さん 内藤博敏さん
第7章 コイン―「コイン」は不思議な水族館 木谷浩さん
第8章 布―「絆」を紡ぐインドネシアの絣織り 渡辺万知子さん
第9章 鉱物―地面には「宝」が埋まっている 大森直之さん
第10章 凧―人生は風まかせ、だから楽しい 小野喜象さん
軍隊―日本軍の遺品に込められた思い 鳥山一彦さん
ワイン―知られざるカルト・ワインの世界 中川一三さん
パチンコ台―娯楽の王様だった時代の記憶 牧野哲也さん
エジプト美術―「古代」は謎に満ちているから面白い 菊川匡さん
著者等紹介
瀬川正仁[セガワマサヒト]
東京生まれ。ノンフィクションライター。1978年、早稲田大学第一文学部卒業。映像作家としてアジア文化、教育問題などを中心に、ドキュメンタリーや報道番組を手がける。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
17
読友さん御紹介本。たいていは家が2軒ぐらい買える費用をかけたとか。そして現在は賃貸暮らし。潔いというのか…2016/04/17
tom
14
なかなかの良書。とりわけ登場する収集家の表情が良い。その道一筋の満足感は、こういう表情を生み出すのかと、ちょっと感動。古書収集家たちの亡者的行動・言動(ただし、関連本に現れる文言から想像するものだから、実態がどうなのかは知らないけれど)とは、違う世界のよう。これも面白い。2016/05/29
くさてる
12
昭和家電、びん、虫、おもちゃ、布、ワイン、軍隊…様々なものに惹かれて、蒐集するひとびと14人のインタビュー集。紹介されている品物のジャンルはバラバラながら、カラー図版は豊富、解説も丁寧で、蒐集家のこだわりだけでなく、それぞれの物の持つ魅力も伝わってくるような一冊でした。こだわりはあれどマニアの厭らしさはなく、誰かの何かに対する純粋な「好き」が詰まった内容です。面白かったです。2015/01/20
ジュースの素
6
大変楽しい本。今は断捨離流行りだが、敢えて物を集めてしまう人たちもいる。初めの面白昭和家電は笑えるほど可笑しかった。またガラス瓶の収集家も素晴らしい。手仕事で、ちゃんと入れ物の用途として作られた瓶はいびつで可愛い。あと、パチンコ台の収集家は凄い。 瀬川氏のいい文章が更に本の価値を高めている。2016/03/12
へへろ~本舗
5
虫や布、おもちゃ,コインなどは割とコレクションとして話を聞くが(本書にも登場している)昭和の面白家電とかパチンコ台とか日本軍の物品とか珍しい物も載っていて面白かった。でも死後の事を考えると寄贈とかミニ博物館を作るとかしないと折角のコレクションが散逸してしまうので大変。お金と場所と根気が無いとひとかどのコレクションをなす事はできないと思った。2015/06/01