目次
第1章 永遠平和のために(永遠平和のための制度;自然のメカニズム)
第2章 理性の限界―思考の暴走をどう止めるか(カントの状況;われわれはなにを知りえないのか)
第3章 経験はいかにして可能となるか(「おなじひとつの」問題;ヨーロッパ哲学史回顧;経験が可能であるためになにが必要か)
第4章 行為の規範―われわれはなにをなすべきか(伝統的倫理学説;定言命法)
第5章 美的判断力と目的論
著者等紹介
貫成人[ヌキシゲト]
現在、専修大学文学部教授。1956年、神奈川県に生まれる。1985年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現象学をはじめとする現代哲学、歴史理論、舞踊美学を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くり坊
10
貫成人ファンの息子のオススメ本。はじめて、カントと知り合いになれたような気がした、カントいいやつじゃん。貫成人さんの文章の巧みさにやられました。2016/05/21
ころこ
8
1章「永遠平和のために」、2章近世近代哲学史、3からは三批判書となっています。2章があるから3章が理解できるという構成になっています。3章が分かるので、「純粋理性批判」は敷居が高いと感じでいる方は、是非本書をお試し下さい。もしくは、デカルト→ヒューム→カントの、それぞれの問題意識を確認してみては。2017/05/25
ダンスにホン!ころりん
2
20071005第1刷発行 130331読了 第3章経験はいかにして可能となるか、第4章行為の規範に興味を持った。部分にとらわれたら、全体はつかめないと思うので繰り返し読んで理解を深めたい。2013/03/31
Keita Suwamoto
1
『世界史の構造』を読み解くために役立つかと思ったが、ちょっと的外れだったか。。。 やはり記述の中心は、イギリス的経験論=感性の哲学と大陸的合理主義=理性の調停という認識論、人間は「何を知りうるのか」にあった。その部分については、ちゃんと理解したとは言えないまでも『ソフィーの世界』を事前に読んでたからあんまり目新しさはなかったなー。 「世界共和国」についてもう少し理解したかった。 2015/10/30
Almond
0
カントの入門書。少し彼の思想を齧って、難解ながらもスゴイ人だなと思っていたところ、大陸合理論とイギリス経験論の対立を調停した、ヨーロッパ哲学のすべてが一度カントに流れ込み、そこからまた流れ出した、などと書いてあって、ただただ巨人だなぁと。入門書なので読みやすいです。2017/07/28