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たあちの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
196
作者の父のシベリア抑留記。コミックなので多くの人が手に取り易いのではないだろうか。私の亡くなった父もこうして舞鶴港に帰って来たのだと思うと、胸が熱くなる。もっとちゃんと話を聞いておけばよかったなぁ。父は多くを語らなかったから、自然と避けていたのかなぁ・・晩年、元気なうちに母と孫と舞鶴を訪れる事が出来て、今は本当に良かったと思っている。シベリアの凍土の下で今も沢山の方が眠っているのだ。そして、世界では今も戦争は無くなっていないという現実。2018/04/14
yoshida
145
再読。シベリア抑留を一兵士の視点から描く。シベリア抑留は詳しくなく衝撃の内容だった。戦争は始めたら勝たねばならない。負けた結果を描く。シベリア抑留はソ連の戦争犯罪と思う。一方的な日ソ中立条約の破棄と満州進攻。非戦闘員の開拓民も攻撃、略奪を受ける。捕虜の強制労働。あの戦争で利を得たのはスターリン1人ではないか?シベリアの遺骨収集も話しを聞かない。亡くなった方は白樺の下なのだろうか。日本人が忘れてはならない事実を描いた貴重な一冊と思う。「友よ、せめて、せめて、魂は共に帰ろう」。慟哭。2014/07/16
更紗蝦
34
シンプルで可愛らしい絵柄であるにも関わらず、内容は壮絶を極めます。抑留していた時の話だけでなく、日本に帰ってきた後の話も載っているのですが、「アカ」とみなされ就職できないとか、「終戦後は捕虜とみなされない」という理由で抑留者には補償金が出ないなどの差別的な境遇が明らかにされており、抑留者が日本に帰ってからもなお理不尽な状況に置かれていたことがわかります。2013/08/31
fukumasagami
31
「話さないかあかね でもなあ だいぶん前の事だでね 細かい事忘れてしまったんだわ」 「まあ 思い出せる範囲でよいから」 「本当にねェ 思い出せんのよ…」2015/04/12
じょり
27
書店で見つけて衝動買い。教科書で見たことのある事柄だけど、実体験となるとすさまじいものがある。共産主義の考えのせいで帰国後も大変苦労された様子。今の平和な日本があるのはこういう体験をされた人たちが頑張ったから。そこには敬意を払うべき。2013/08/10