目次
第1章 長井長弘の権力確立過程
第2章 斎藤道三登場前後の城と町
第3章 斎藤義龍・龍興の外交と家臣団編成
第4章 都市開発史としての尾張の守護所
第5章 織田信長と小牧山―城と町の空間構造と政権構造
第6章 中近世移行期美濃国における権力と都市―織田権力位置づけの試み
著者等紹介
鈴木正貴[スズキマサタカ]
1963年生れ、愛知県埋蔵文化財センター主任専門員
仁木宏[ニキヒロシ]
1962年生れ、大阪市立大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
9
小牧山城下町(長方形街区と短冊形地割)に至る前史として、濃尾両国の守護所・城下町を検討する。官僚的宿老層の国衆化(均質化・横並び化)を濃尾共通の特徴とした三宅論文、斎藤道三前後で井口城下町の諸段階を設定した内堀論文、河川旧地形から尾張守護所・城下町(清須守護所を五条川左岸に)を復元した鈴木論文、小牧山城石垣に技術体系をみる小野論文、「寺内」の従来像転換を図る仁木論文など。とはいえ小牧山城下町出現までは隔靴掻痒の感もあり、中近世移行期の都市形成理解を「飛躍」や「突然変異」に留めない分析がさらに必要だろうと。2023/02/28
アメヲトコ
7
21年1月刊。タイトルからは安土時代の信長を論じているのかと思いましたが、そうではなくその後の信長の前提となる美濃と尾張についての論集です。とりわけ緻密な地形復元から尾張の守護所の空間構造を復元した鈴木論文、美濃における織田権力の都市・経済政策を論じた仁木論文を興味深く読みました。2021/11/06
オルレアンの聖たぬき
2
信長以前の『美濃』が詳説されている。キーパーソンは私たちが思う人物とは違う。英雄たちが羽ばたく前に美濃を固めた人々の最新研究がここにあると思う。2021/05/18
-
- 電子書籍
- 逃避型ネット依存の社会心理