近世城郭の考古学入門

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  • サイズ A5判/ページ数 230p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784862151674
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C1021

出版社内容情報

本書では考古学の立場で近世城郭を考える最低限の項目、天守・石垣・瓦・櫓台・陶磁器等を選び、城の見方・掘り方の基本を示す。天守や石垣がいまも残る近世城郭は、整備・保存・修復等の発掘調査が全国各地で日々進められている。けれども、どこをどう掘るべきか、どう保存・整備すべきか、近世城郭は中世とどこがどう違うのか? といった基準になるものが何もない。なので、本書では考古学の立場で近世城郭を考える最低限の項目を選び、将来の指針となることをめざす。

考古学と近世城郭―その定義を求めて―…………………加藤理文
織豊系城郭と近世城郭の虎口の変化………………………山上雅弘(兵庫県立考古博物館)
戦国期の城に重なる近世城郭………………………………佐々木健策(小田原市観光課)
近世城郭の改修と破城………………………………………乗岡 実(岡山市教育委員会)
櫓台と天守台…………………………………………………大嶋和則(高松市文化財課)
御  殿―能舞台と庭園を中心に―………………………谷口 徹(米原市柏原宿歴史館)
石垣の修理を追う……………………………………………楠 寛輝(松山市役所都市整備部)
近世城郭の瓦…………………………………………………金子 智(東京都教育庁)
近世城郭・城下町の陶磁器…………………………………堀内秀樹(東京大学埋蔵文化財調査室)
城下町建設の手法―都市空間の造成を読み解く―………松尾信裕(大阪歴史博物館)
近世城郭の整備と復元………………………………………中井 均


中井均[ナカイヒトシ]
中井 均(なかい ひとし)
1955年大阪府生れ
滋賀県立大学人間文化学部教授
〔主な著書〕
『城館調査の手引き』(山川出版社)、『歴史家の城歩き』(共著・高志書院)、『図説近畿の城郭』???(監修・戎光祥出版)、『カメラが撮らえた古写真で見る日本の名城』(共著・KADOKAWA)

加藤理文[カトウマサフミ]
加藤 理文(かとう まさふみ)
1958年静岡県生れ
公益財団法人日本城郭協会理事・学術委員会副委員長
〔主な著書〕
『織田信長の城』(講談社現代新書)、『日本から城が消える』(洋泉社歴史新書)、『織豊権力と城郭』(高志書院)、『カメラが撮らえた古写真で見る日本の名城』(共著・KADOKAWA)

目次

考古学と近世城郭
織豊系城郭と近世城郭の虎口の変化
戦国期の城に重なる近世城郭
近世城郭の改修と破城
櫓台と天守台
御殿―能舞台と庭園を中心に
石垣の修理を追う
近世城郭の瓦
近世城郭・城下町の陶磁器
城下町建設の手法
近世城郭の整備と復元

著者等紹介

中井均[ナカイヒトシ]
1955年大阪府生れ。滋賀県立大学人間文化学部教授

加藤理文[カトウマサフミ]
1958年静岡県生れ。公益財団法人日本城郭協会理事・学術委員会副委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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みこ

16
考古学というと何となく卑弥呼の時代くらいまでで、文字で歴史が語られるようになって以降は適用されない印象を持ちがちだ。しかし、古代以降の建造物であっても地面を掘って初めて分かることがあればそれは考古学というアプローチで解明するしかない。そして、城の構造から信長が目指した新しい時代の在り方、秀吉と秀次の争いの真相などなど分かることは多い。後半は町おこし優先でやや歪んだ城の活用法に苦言を呈し、理想的な保存法について語るなどかなり充実した一冊である。2021/03/07

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