内容説明
西はインドから東はヴェトナムまでの六カ国の国境をまたぐ地域には、山棲み民族が焼畑耕作をし、移動しながら暮らしてきた。今、生態空間の中で生きてきた山地民の文化が国境で分断され、大きく変わろうとしている。
目次
自然・文化・言語
総論 山地民があゆんできた道
山地民のことば
タイ文化圏山地民の農耕―焼細景観史を軸に
雨緑林の焼畑―攪乱と遷移のパッチワーク
山地民は何を食べてきたか―耕地から得られる食材を中心に
農具から見る水田と焼畑―タイ系民族水田農耕民説の再検証
周縁に生きる山地民
ミャンマーの仏教徒カレンにおける民族的アイデンティティの成り立ち
ラフの移住―暮らしのなかの近現代政治史
シャン州南部に手漉き紙をたずねて
種子を飾る人びと―植物利用からみたタイ文化圏
タイ・ルーの移住と守護霊儀礼―多民族世界における表象
アジア・アフリカ言語文化研究所プロジェクト3―タイ文化圏における山地民の歴史的研究
造化の空間1―洛東江と加耶文化