出版社内容情報
数々の名馬を育てた元調教師が、定年を迎えた後70歳にして騎手試験に挑戦。競馬を心から愛する「馬バカ」が語る競馬界の裏の裏。
序章 騎手カムバックに挑んだワケ
清水の舞台/関門は一次試験/3歳馬と15歳馬/記者会見と落馬!?/新たな挑戦
第1章 腹がへっては、騎手にはなれぬ
飛んで火にいる見習い騎手/なんでそうなるの!/アリよ、ごめん/サウナがない時代の減量法/「金返せ!」/指折りの豪傑をどう止めるか?
第2章 競馬のカタキは京都発
一世一代のウソ/酒が招いた災難/トンビの仕打ち/作戦決行/行方不明の時代/パートナーは馬車馬/味噌汁を飲まない日
第3章 「小鬼」の目にも涙
障害の裏技/お先まっ暗な宣告/ダンナさんの筋道/カンパイが勝利の始まり/ワシだけの「幻」の馬/勝ってはいけないレース/俺たちが頼みにいくぞ/男を上げるということ
第4章 テキのこころ、馬知らず
新米の試練/勝負飼いと坂路/馬のクセとどう付き合うか/デビュー馬に教えること/土用に動かすな!/晩成馬の正体/大型馬と小型馬/心拍は28!
第5章 1万1201回の大勝負
8をもって10を制す!? 人馬を見抜け! 奥さんたちの不満 騎手は熊沢と金折 年明けの転落 背中を感じる馬主 アメリカのセリに行ってみた 調教師会とマイクロバス/共同会見がなかった時代/ご当地馬激走の理由/本当の章 元調教師がバラす、騎手のウソ?ホント?
ジョッキーの個性/馬を追うということ/「追い込み」「逃げ」に必要な素養/調教師が指示を出さない場合/中京コースのワナ/笑顔も一流
最終章 いつも心はジョッキーで
調教師引退/地方の馬主になってみた/フンドシしめて、かからんと……
あとがき
今にして思えば、70歳の「定年調教師」が、無謀にも「騎手」をめざし、世間を騒がせて恥ずかしいかぎりだ。あえて言い訳をさせてもらうなら、私は死ぬまで馬の世界に身を置きたかった。馬とともに生き続けることだけが目標だった。……なぜ、ここまで往生際が悪いのか。バカに付ける薬はないと言うが、どうやら“馬バカ”に付ける薬もないようだ。おそらくお迎えがくる間際まで、馬糞の匂いを忘れない日々を過ごすに違いあるまい。
常に一線で働いてこられた著者が、包み隠さずに、競馬の全てを語ってくれました。
若い競馬ファンも、そして、超ベテランのファンも、競馬好きの方すべてに堪能していただきたい本です。
内容説明
ダイユウサクも何のその、ご隠居とは呼ばせない。あっと驚く馬バカ物語。
目次
序章 騎手カムバックに挑んだワケ
第1章 腹がへっては、騎手にはなれぬ
第2章 競馬のカタキは京都発
第3章 「小鬼」の目にも涙
第4章 テキのこころ、馬知らず
第5章 1万1201回の大勝負
第6章 5枠5ゼッケンの大予言
第7章 あっと驚く「安物買い」の大激走
第8章 元調教師がバラす、競走馬のウソ?ホント?
第9章 元調教師がバラす、騎手のウソ?ホント?
最終章 いつも心はジョッキーで
著者等紹介
内藤繁春[ナイトウシゲハル]
昭和6年、愛知県生まれ。元JRA調教師。昭和24年、騎手を志し、公営・名古屋競馬に入門。その後、公認競馬(現JRA)に移籍。昭和27年、騎手免許を取得。玄人好みの騎乗で、「中京の小鬼」の異名をとる。通算成績は2895戦307勝。主な勝ち鞍は、昭和34年大阪杯(キヨスガタ)など。宝塚記念では、昭和41年(エイトクラウン)、42年(タイヨウ)と連覇を達成。昭和43年、騎手引退。調教師に転身し、通算893勝。重賞級は25勝を数える。主な勝利は、昭和45年ビクトリアカップ(現秋華賞。クニノハナ)、54年菊花賞(ハシハーミット)、平成8年CBC賞(エイシンワシントン)、鳴尾記念(マルカダイシス)など。平成3年、有馬記念では、管理馬のダイユウサク(14番人気)がメジロマックイーン(1番人気)を破り、世間を「あっ」と驚かせる。平成13年、調教師を定年引退。前年秋には、騎手カムバックをめざし、JRA騎手試験に挑戦。70歳を目前に、「生涯、一ホースマン」を貫く姿勢は、特に中高年の胸を打った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 脳と自由意志