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内容説明
雲間に鮮やかな満月が光を放つ、平成元年三月五日、早朝――。後にライスシャワーと呼ばれる一頭の牡の仔馬が、生を受けた。小柄で真っ黒な、生粋のステイヤー(長距離馬)の血統だった。その仔馬の一生を騎手、調教師、厩務員らの温かい目が見守る。そして待ち受ける衝撃の結末! 一頭のサラブレッドの生きた奇跡を追う、迫真と感動のドキュメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
166
ミホノブルボンの三冠を阻止した菊花賞。メジロマックイーンの三連覇を阻止した天皇賞(春)。“刺客”“黒鹿毛の反逆者”“レコードブレイカー”の異名を持ったライスシャワーの軌跡。勝利したGⅠのレースは全てテレビで観てたけど、二度目の天皇賞を勝ったときの天皇賞(春)は感動もの。(馬券を当てたのもあるけどね)杉本清さんの実況も思い出しました。牧場スタッフ、厩舎スタッフ、主戦の的場均騎手の想いもしっかり伝わり、ラストの終わり方に、これぞ名馬の物語だと認識。柴田哲孝さんの別な名馬の物語を読んでみたい。2021/12/18
海猫
82
私は競馬に関しては無知だけど、ライスシャワーはアニメの「ウマ娘」で知ったこともあり興味を持って読んだ。アニメでもライスシャワー関連のエピソードは面白かったし、このドキュメントはそれ以上に面白い。騎手、調教師、厩務員らの立場も語られると重みが違う。厳しい調教で気迫を放つライスシャワーに、的場騎手が恐怖を感じる場面など特に印象深い。当時の競馬界の事情もコンパクトに描写され、時代とともにライスシャワーが変転していく様は、運命的である。最終的には悲しい現実があるが、構成の工夫もあって読後感は爽やかなものになった。2022/02/08
PEN-F
36
当時、ライバルとして競い合ってきた日本競馬史に残るスーパースターであるミホノブルボンやメジロマックイーンではなく、ライスシャワーにスポットを当てたところがさすがです。激闘を制した菊花賞、そして天皇賞。しかし世間の認知は勝利したライスシャワーではなく「ミホノブルボンが三冠を逃した菊花賞」「メジロマックイーンが3連覇を逃した天皇賞」の記憶が強い。稀代の悪役の宿命か、スーパースターが放つ黄金の光のオーラではなく黒光りするオーラを身に纏い、刺客の如く狙った獲物を獲りにいく。それこそが名馬ライスシャワー。2021/12/19
緋莢
16
平成10年に祥伝社文庫で刊行されたものに、加筆して改めて出したもの。アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」で描かれたエピソードが強烈だったので、興味を惹かれて手に取りました。ミホノブルボンの三冠阻止、メジロマックイーンの春の天皇賞三連覇、騎手・武豊の五連覇を阻止したことから〝刺客”と呼ばれ、ヒールのイメージがついたライスシャワー(続く2023/01/09
Tomomi Yazaki
16
ライスシャワー。その能力もさることながら、勝負への執念と、並外れた闘争心。その稀有の名馬が競走中に骨折し、予後不良で命を絶たれた。その悲しみは世代を超え、そして柴田哲孝をも動かした。そんな競走馬とは一体、どんな馬だったのでしょう。それを知りたいが為、わたしは本書を手にしました。競走馬と周りの人間との希望と喜び、そして突然の悲しい別れ。それを、柴田哲孝という名手が余すことなく書き上げ、伝説の名馬が今、甦る!久しぶりに、残りの頁を気にしながら読む本に巡り会えました。2022/02/17
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