目次
プロローグ 世界をケアするために
第1章 カタツムリの知恵と脱成長
第2章 “貧しさ”を問い直す―マジード・ラーネマの思想を訪ねて
第3章 精神の地域主義―セルジュ・ラトゥーシュの思想との出会い
第4章 生まれてくる生命を支える社会を創る
エピローグ そしてスイミーになる
著者等紹介
中野佳裕[ナカノヨシヒロ]
PhD(英国サセックス大学)。専門は社会哲学、開発学、平和研究。国際基督教大学社会科学研究所非常勤助手、同大学教養学部非常勤講師、明治学院大学国際平和研究所研究員、上智大学グローバルコンサーン研究所客員研究員を兼任。NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)アドヴァイザリー委員。大学では開発学、平和学、国際政治経済学分野の講義を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
3
人間というものには、当然ながら知識の許容量があり、ましてや私自身のように能力的にも凡庸で、読書量が特に多いと言うわけでもない者にとって、時々に読んだ書物によって、偏った知識・思想的姿勢をとってしまうというのは、やむを得ないことかも知れない。しかしそのことを理解し、自覚した上で、出来るだけ多様な書物の世界を渉猟し、揺れ動くことは、決してネガティブなことではなく、むしろ楽しみでもあると感じている。そう言う意味では、本書によってまた新たな魅力的な思想に出逢えた、と言う印象を持った。→(2)2021/07/06
塩分
2
国際社会は、格差の拡大や搾取を生み出すといった問題点を指摘されているにも関わらず、資本主義経済を唯一の経済体系とし続けている(結局のところSDGsも国の経済戦略も資本主義経済がベースとなっているため)。資本主義は数ある経済体系の一つに過ぎず、また共産主義との二元的なものでもない。この本は、オルタナティブな経済体系として実体的経済(または地域経済、身の丈の経済)、また経済成長に捉われない生き方などを示す。2024/01/27
tu-ta
2
3月24日の環境平和研究会での合評会でコメントすることになって読んだ。基本的なコンセプトに異論はない。 そして、わかりやすく整理されていて読みやすい。しかし、 「わたしたちは打算的な経済人ではなく、世界とのつながりを再生する表現的な人間に生まれ変わらなければならない」(34p)のかなぁ。「わたしは打算的な経済人でもあるし、世界とのつながりを再生する表現的な人間でもありたい」 ヴェーバーの「転轍機」の話を思い出した。 2018/03/18
Koki
0
キーワードイタリア2023/11/18