内容説明
広い放牧地に解放され、自由に草を食べ、狂牛病とは無縁の牛たち。ホンモノの味が高い評価を受ける、ビン入りの低温殺菌牛乳。理想的な酪農と牛乳を実現し、他産業からも注目を集める男の熱いメッセージ。
目次
第1章 わたしたちが飲んでいる牛乳(日本の牛乳;日本の乳業メーカー;牛たちの環境;牛乳の歴史と食生活の位置づけ)
第2章 中洞牧場の牛たち(今日も元気な放牧牛;酪農人生のスタート;理想の酪農と牧場をめざして)
第3章 酪農家がつくった小さな牛乳プラント(直売に踏み切る;自前の牛乳プラントをつくる;愛飲者たちの声)
第4章 これからの日本の酪農(自然放牧への転換;中洞牧場が提案する日本型酪農;いのちを大切にする社会をめざす自然放牧)
著者等紹介
中洞正[ナカホラタダシ]
1952年岩手県宮古市生まれ。1977年東京農業大学農業拓殖学科卒業。1984年岩手県岩泉町に中洞牧場を創業。1990年周年昼夜の自然放牧酪農を確立。1992年輸入飼料を排除。エコロジー牛乳の販売(加工)を開始。1997年牛乳プラントを建設し、自社製造を開始。2003年株式会社中洞牧場に改組。現在、自然放牧酪農家。中洞牧場代表。東京農業大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
17
牛乳は買えば飲めるのが当たり前で、賞味期限を延ばしコストを抑えるための不自然な手法を私は初めて理解した。乳脂肪分を上げ、低価格を補うために大規模化した酪農業が、牛を過剰に抑圧していると知った。しかも輸入飼料に過剰依存。著者は自然放牧酪農の牧場主である。自然交配、自然分娩、自然哺乳。放牧牛は医者要らずとは聞いていたが、なんと分娩も母牛単独でこなすとは、驚いた。どれだけの英知が牛の遺伝子に詰まっているのだろう。一方、荒れた里山や山地に牛を放牧することにより、余分な植生を抑え、獣害を減らす利点にも言及している。2020/03/26
yori
5
★★★★★ 現在スーパーやコンビニで売られている牛乳は、果たして健康的で幸せな牛から絞られたものだろうか?ミルクマシンと化してないか。山地酪農、とても興味深いです。現在日本の酪農が抱えている問題を解決出来るポテンシャルを感じます。2011/08/07
sakapon
4
牛乳を飲むとすぐにお腹を壊す体質。低温殺菌牛乳はお腹を壊しにくいと知り、少し高くても低温殺菌牛乳を選び飲んでみたら、全く壊さない。そもそも何が違うのだろう?そう疑問に思っていた頃に、友人に勧められ手にしてみた。そして感じたのは、美味しいものは体にも美味しい…ということ。大量消費で安いものには、それなりの理由がある。幸せな牛を増やしていくためにも、体に美味しいご馳走として、牛乳瓶の牛乳を選んでいきたいと思った。2012/12/22
Kei
1
アニマルウェルフェアを実践した食品は多少高価でも、背景のストーリーが十分に魅力的。2018/10/21
k8a_kwmr
0
この本の著者のような生き方がしたい。※農家になりたいとかって意味じゃなく。2015/05/22
-
- 和書
- 固体物理学