内容説明
日本のみならず、お隣の大国・中国でも極めて高い評価を受けているという二階俊博。その「全身政治家」の本質と人となり、「伝説」となった評価について鋭く迫る、最新版の本格評伝。
目次
第1章 二階俊博という「運命」(政治家とは何か;二階俊博とは何者なのだ ほか)
第2章 二階俊博という「風土」(遠藤三郎について;遠藤三郎の遺訓 ほか)
第3章 二階俊博という「不器」(大地震の後;官僚とどう付き合うのか ほか)
第4章 二階俊博という「政治芸」(政治とは選挙のことである;私の選挙体験 ほか)
第5章 二階俊博という「外交芸」(インドにおける外交芸;中国における外交芸)
第6章 二階俊博という「方法」
著者等紹介
石川好[イシカワヨシミ]
1947年東京都大島町(伊豆大島)生まれ。大島高校卒業後、米カリフォルニア州に渡って、長兄の農園で働く。慶應義塾大学法学部卒業後、再渡米。1989年『ストロベリー・ロード』で第20回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。現在は、ノースアジア大学客員教授、山形県酒田市立美術館長などを務める。前「新日中友好21世紀委員会」日本側委員、湖南大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
入道雲
4
最近の政治家には、有るまじき言動で驚かされる人が多いが、この二階俊博には何故か興味を惹かれたので読んでみた。ちょっと持ち上げ過ぎに感じたが、行動力とそれに裏付けされた信念のようなものは、最近の言動の軽い政治家には無いものかもしれない。これからも彼の政治家としての言動には注目してみたい。2018/05/09
省事
2
作家でありながら様々な場面で二階俊博と接点を持った著者による評伝。 特に著者自身も同行した外交活動などに焦点を当てている。他のレビューのとおり政治家本としての持ち上げもないではないが、類書で見ない情報もいくつかあり有益。また様々なきっかけを利用して、確実に何らかの関係を築いていく様子は、二階という人のテクニックという点でも、日本の対外関係の多角性を考える意味でも興味深い。なんというか職業政治家の「人間力」を感じさせる本である。2018/08/31
ゆきまさくん
0
二階俊博という政治家は、日本においては一部のジャーナリズムや政界での評価が主であるが、中国ではそれ以上に二階の指示かとしての評価は高い。大演説をするわけでもなく、テレビの討論番組で議論するわけでもなく、総理大臣の候補となったわけでもなく、あまつさえ政党を渡り歩いたにもかかわらず、自民党の派閥のオーナーになっている不思議な政治家である。同じ紀州和歌山県の大外交官である陸奥宗光を引き合いに出しながら、その精神的な系譜をひいているのが二階であると筆者はいう。二階の人を集める力とは何かを綴っている。2019/07/30
のん
0
二階俊博と言う政治家に興味があり読んでみた。誤字や事実誤認が多々あり、読みにくい。だが、二階俊博の「凄み」は伝わってきた。著者によるヨイショも多少はあるのだろうが、一議員として世界中を駆け回り各国要人とコネクションを広げる姿はまさに「芸」。今後彼のような政治家は出てくるのだろうか。2019/02/23