出版社内容情報
裏日本ふきぶりはげし素寒貧 勉
豪雪と日本海の荒波に晒される人と風土。
古事記・万葉から近・現代までの文学作品に描かれた「裏日本」の心!
『裏日本的』。ここに小著はこの準禁止用語をして表題とする。…ここにたまたま、生を受けた者、移り住んだ者、背を向けた者、通り過ぎた者、毫も縁なき者、ほかみなみなさん。それぞれの感性と確執が織り成しつづけてきた、ざっくりと分厚い物語の層が息づいているのでは。…ここで俎上にするのは、「裏」の心の所産たる詩と文、それを感受することだ。すればひめたその真底にいかほどかでも迫りうるのではないかと。(「まえがき」より)
内容説明
豪雪と日本海の荒波に晒される人と風土。古事記・万葉から近・現代までの文学作品に描かれた「裏日本」の心!
目次
第1章 若狭
第2章 越前
第3章 奥越
第4章 白山
第5章 能登
第6章 立山
第7章 北越
著者等紹介
正津勉[ショウズベン]
1945年、福井県生まれ。同志社大学文学部卒業。詩人・文筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2024/01/30
harumi
2
若狭から北越にかけての裏日本を、そこに縁のある歌人・俳人その他文筆家に触れつつ紹介していく。裏日本に憧れを持つ私のような人にはたまらない観光ガイドにもなります。裏日本の地理、歴史、宗教、言及された詩人たちの生涯と、情報量がものすごく多くかなり読み応えがあり、さらっと読める本ではありません。 登場するのがほとんど男性なのが少し残念。そういう時代だったから仕方がないですが。2023/10/20
katashin86
1
裏日本=日本海沿岸・北陸地方の、とりわけ冬の厳しい風土からくる暗さ・辛さ、そこに生まれる文学。温暖な瀬戸内に生まれ育ち、いまは冬ずっと晴れる関東に住んでいる自分には北陸はずっと異郷であり、能登に足を運んでより一層強く感じられた。かの地へのゆかしさが募る一冊。2024/12/16