出版社内容情報
本邦初の本格的評伝
パリ・コミューンから政治を志し、議会の論戦では“虎”と恐れられた「ドレフュス事件」の闘士。第一次大戦、文民統制のもと戦時内閣を率いた「勝利おじさん」。民主主義と「ライシテ」(政教分離)の強力な擁護、第三共和制を体現した男。格差是正への強い意志、反植民地の主張と世界に開かれた個人主義者。同時代人たちを魅了し、画家クロード・モネの親友であり、日本美術を愛した“英雄的”政治家の多彩な生涯をフランス史の大家が余すところなく描き切る。
フランスで権威あるオージュルデュイ賞受賞!
ジョルジュ・クレマンソー(Georges Benjamin Clemenceau/1841-1929年)とは?
フランスを代表する政治家の一人。1841年9月28日ヴァンデ県生まれ。パリ・コミューン(1871)を経験し、議会においては、雄弁の力一つで次々に敵を倒していき、「虎」の異名をもって恐れられた。ブーランジェ事件、ドレフュス事件における民主主義防衛、人権擁護の闘士でもあった。親友の画家モネの「睡蓮」は、彼の提案で書かれた作品である。またフランスにおける日本美術の紹介者であり、最後の元老、西園寺公望との交友でも知られる。第一次世界大戦、その本領が発揮される。当時、戦争が長引き、国民、兵士の間に厭戦気分がひろがり、前線は崩壊に瀕していた。しかし、民主的共和政の粘り強い戦争指導者として、挙国一致内閣を率い、ついにフランスを勝利に導いた。1929年11月24日パリにて死去。
内容説明
パリ・コミューンから政治を志し、議会の論戦では“虎”と恐れられた「ドレフュス事件」の闘士。第一次大戦、文民統制のもと戦時内閣を率いた「勝利おじさん」。民主主義と「ライシテ」(政教分離)の強力な擁護、第三共和制を体現した男。格差是正への強い意志、反植民地の主張と世界に開かれた個人主義者。同時代人たちを魅了し、画家クロード・モネの親友であり、日本美術を愛した“英雄的”政治家の多彩な生涯をフランス史の大家が余すところなく描き切る。本邦初の本格的評伝。フランスで権威あるオージュルデュイ賞受賞!
目次
恐るべき年に
クレマンソー以前のクレマンソー
市議会から下院へ
恩赦をめぐる闘い
急進主義者
共和国のすべてを!
心優しい殺し屋
ジュール・フェリーに抗して
クレマンソー、ブーランジェを世に出す
クレマンソー対ブーランジェ
猟犬の群れ
失墜
社会主義の精神
文筆家
ドレフュス事件の開幕
ドレフュス派
最後まで
復帰
一九〇五年
内務大臣
総理大臣
警察官のボス
権力の試練
ポワンカレに抗して
「欲するか、それとも死するか」
言葉による戦争
陸軍大臣
「奴らを通すな」
勝利!
困難な和平
クレマンソー退陣す
引退後の旅
「嗚呼、最愛の友よ」
最後の塹壕
結論―クレマンソー、左派とフランス
著者等紹介
ヴィノック,ミシェル[ヴィノック,ミシェル] [Winock,Michel]
1937年パリ生まれ。歴史家。専門は近現代フランス政治史、政治思想史。パリ政治学院名誉教授。『知識人の時代』でメディシス・エッセー賞(1997年)、『ミッテラン』で仏上院歴史書賞(2016年)などを受賞
大嶋厚[オオシマアツシ]
1955年生まれ。翻訳者。上智大学大学院博士前期課程修了。元パリ日本文化会館副館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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