出版社内容情報
ソ連崩壊/ロシア連邦誕生30周年
この男がいなければ、世界史的転換は起きなかった。
新たな歴史史料・当事者の回想をもとに、20世紀最大の激動史の真相を描く。
ちょうど30年前、核を持った社会主義の超大国が、世界地図からなくなる衝撃的事件が起こった。人口3億近い大国が、共産主義という理念とともに消え失せ、代わりにエリツィン率いるロシア連邦が後継国家となる事態が、なぜ起こったのか? 20世紀最大の政治運動・体制であった共産主義を終わらせたエリツィンとは、いかなる人物だったのか?
その背景には、共産主義と自由、イデオロギーとアイデンティティ、世界戦争と東西冷戦という20世紀的なリアリティをめぐる対立が介在する。それらを一挙に転換し世界の次元を変えた、矛盾に満ちた政治家エリツィンを通じて、現代ロシア政治の位相を捉え直す試みが本書である。この30年間に現れた歴史史料や同時代人の回想を取り込みつつ、エリツィンとロシア再生の苦闘を再構成しよう。(「はじめに」より)
内容説明
1991年8月、モスクワで発生したクーデターに立ち向かい、戦車の上で集まった民衆に拳を突き上げてみせるエリツィン。ゴルバチョフ大統領が主導した「ペレストロイカ」に反対するソ連共産党の守旧派がクーデターを起こしたが、エリツィンを中心とした民衆の抵抗によって挫折した。これによって共産党の信頼は失墜し解散に至り、1991年12月26日、ついにソ連は崩壊し、エリツィンを大統領とするロシア連邦が誕生した…。1999年、プーチンを後継者に指名し、エリツィンは大統領を辞任した。
目次
第1部 ソ連からロシアへ―軛からの解放(ペレストロイカとエリツィン・ロシア;主権国家ロシアの台頭からソ連崩壊へ)
第2部 ロシアの再生―対立と争闘(エリツィンと新生ロシア;1993年=憲法改革をめぐる対決;民営化で台頭した寡頭支配の闇;1996年大統領選挙の危機)
第3部 ポスト・エリツィン―後継者の模索(“寡頭支配の鉄則”?;プリマコフの挑戦;プーチン・フー?―後継者として急浮上;プーチン時代の始まり)
著者等紹介
下斗米伸夫[シモトマイノブオ]
1948年、札幌市生まれ、法政大学名誉教授、神奈川大学特別招聘教授。東京大学大学院法学政治学研究科修了(法学博士)、朝日新聞客員論説委員(1999‐2002年)、日本国際政治学会理事長(2002‐04年)、日露賢人会議成員(2004‐06年)、バルダイクラブ成員(2007年‐)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
スプリント
takao
アーリーリタイアド
-
- 和書
- 京大哲学講義 AI親友論
-
- 和書
- 建築空間の魅力/私の体験