出版社内容情報
もう一つの〈近代〉は可能か?
内容説明
デカルト、カント、フィヒテ、ヘーゲルの正統派哲学に抗した、デリダの“脱構築”の先駆者たち、ヘルダー、シラー、ヘルダリン、シュレーゲル、ノヴァーリス、シェリングら“「自我」に絶えず取り憑き、時として破滅へと導く無意識の深淵を見つめ、言語の主体との緊張関係をテーマ化した”ドイツ・ロマン派をポストモダンの視点から再解釈し、もう一つの“歴史=物語”とその思想の可能性を描く記念碑的大作。
目次
1 フィヒテの“反省”理論の受容
2 初期ロマン派のフィヒテ哲学からの離脱
3 初期ロマン派の脱近代的性格
4 哲学的言語と詩的言語
5 反省の媒体としてのポエジー
6 “テクスト”構築の意味
増補1 “絶対的自我”の自己解体―フリードリヒ・シュレーゲルのフィヒテ批判をめぐって
増補2 フリードリヒ・シュレーゲルの詩学における祖国的転回
増補3 シェリングとマルクスを結ぶ「亡霊」たちの系譜
著者等紹介
仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年広島生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。専門は、法哲学、政治思想史、ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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