あんご愛加那

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  • サイズ A5判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861822742
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

差別に泣いた西郷の島妻。奄美潜居の三年を支え、二人の子供とも引き離され、独り寂しく余生を送った薄命の麗人。薩摩による苛酷な南島支配と維新の英傑の裏面史を、忘れられた秘話を通して描く。

著者等紹介

小石房子[コイシフサコ]
1937年大分市生まれ、作家。日本ペンクラブ会員。青山学院女子短期大学国文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あきむら

12
奄美大島へ行く前に島の歴史が知りたくて、図書館で探し借りました。西郷隆盛のあんごとしての愛加那の生涯は涙なくしては読めませんでした。この本からたくさんの事を知ることが出来、思いがけなくいい本に出会えました。2017/03/21

みっちゃん

2
西郷どんの島妻となった愛加那のその後が知りたくて読み始めた。菊次郎は京都市長にもなったが、シマジンと蔑まれていたことや菊草は、一度も島に帰ることもなく死んでしまったことなど。今、大島紬は、高価な織物として有名だが、以前は島のものということで、菊草は着ることも許されなかった歴史があることも知った。また、ずっと待ち続ける愛加那の悲哀を感じる作品だった。当時としては仕方がないかもしれないが、もうちょっと何とかならなかったのだろうか。2018/07/31

ごえもん

2
読み始めは、島言葉などに慣れてなく読みづらかったけど、慣れました。 奄美大島と薩摩の隔たりが辛い話だった。黒砂糖の取立ての厳しさなど、知らない事が沢山あってビックリした。女は奄美大島を出られなかったり、今では考えられない苦労があったんだろう。今と共通なのは、やはり子供の事はずっと心配…という気持ち。2017/07/05

こう

1
島妻としての愛加那の誇りや辛さが伝わってきた。薩摩の郷中教育で「人を差別するな」という教えがなかったことを初めて知った。 このことが奄美のサトウキビ搾取や島の人への厳しい扱いに繋がっていた。こうした差別を乗り越えるために菊次郎も勉学に励み、今の時代があるのだと思う。2020/08/29

yearning for peace

0
大島に流刑となった西郷隆盛が島妻として愛加那を娶り、一男一女をもうける。長子・菊次郎は米国留学の経験をを生かし、のちに台湾総督府参事官や京都市長に。長女・菊草は、大山誠之助との間に四人の子をもうけるが、西南戦争の後遺症により、働く気力をなくしてしまった誠之助に、頭を悩ます日々。シマジンと蔑まれながらも気丈に生きる二人の姿、そして二人を待ちわびる母・愛加那の気持ちに胸を打たれました。図書館での出会いに感謝です。2010/02/16

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