内容説明
薩長同盟の締結に奔走してこれを成就、海援隊を結成しその隊長として貿易に従事、船中八策を起草して海軍の拡張を提言…。明治維新の立役者にして民主主義の先駆者、現在の坂本龍馬像を決定づけた幻の長篇小説、68年ぶりの復刻。
著者等紹介
白柳秀湖[シラヤナギシュウコ]
1884~1950。静岡県生まれ。早稲田大学在学中は、幸徳秋水、堺利彦ら平民社の社会主義運動に共鳴。1905年には、中里介山らとプロレタリア雑誌「火鞭」を創刊する。その頃から論集『鉄火石火』、創作集『黄昏』などを発表して気鋭の作家、評論家として注目を集める。市井の歴史研究家としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
100
タイトルこそ『坂本龍馬』ですが、龍馬の生涯を語ったものではありませんでした。龍馬にまつわる様々なエピソードを重ねて紡がれたという印象です。幕末を生きた龍馬というより、龍馬が生きた幕末という感じを受けました。龍馬と共に幕末を追うことができるという点は有意義です。2017/03/14
パインキラー
0
Audibleで聴了。戦前(1941年)の作品。幕末風の言葉遣いでありながらも現代人にも容易に理解できるという、ちょうどよい塩梅の文章。 龍馬は好青年かつ快男児。佐幕派にも倒幕派にも、攘夷派にも開国派にも過度な肩入れはせず、幕府、土佐、薩長、公家などあらゆる勢力のあらゆる人々と繋がりを持ち、機知と勇気とで国内勢力をまとめあげることに尽力した。 二十代半ばまでは剣道に専念していたものの、自分に学問が足らないと判断するやすぐに漢籍を買い、読めるようになるまでひたすら読書するなど、実直と柔軟を兼ね備えていた。2025/08/31
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