内容説明
温厚なあの父にいったい何がとり憑いたというの(「けだもの」)。娘夫婦を破滅に追いやって死んだ男に制裁を加えねばならない(「悪霊」)。少年の楽しい我が家には実は恐怖すべき闇もあった(「誰かさん」)。七十余年前のある少女の残影が老人にもたらすおののきとは(「本郷壱岐坂の家」)。など、鬼気迫る不条理を時には軽妙に描いた珠玉の八篇。
著者等紹介
中原文夫[ナカハラフミオ]
昭和24年、広島県に生まれる。一橋大学卒業。平成6年、第百十一回芥川賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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