内容説明
福島県郡山地域は、日本有数の稲作地として、良質の米を生産し、業界では高く評価されてきた。しかし、業務用米の産地とみなされることが多く、全国的な知名度は不充分だった。そこで、市や農協が中心となって、地域ブランド米「あさか舞」を打ち出し、また東日本大震災の風評被害に打ち勝つため、高級ブランド米「ASAKAMAI887」を開発してきた。農家、加工業者、製造業者、農産物直売所、農協、市役所など、産地の諸主体が郡山米の地域ブランド化にどう関わっているか、その意欲や工夫、葛藤や困難を捉える。
目次
序章 地域ブランド米と産地の問題
第1章 郡山米から「あさか舞」へ
第2章 「あさか舞」の生産・流通・販売
第3章 農協がブランド化する「あさか舞」
第4章 「あさか舞」を使った地産品
第5章 農村女性の6次化と農産加工
第6章 「ASAKAMAI887」生産に挑む
終章 郡山産米の意義、課題、展望
著者等紹介
滝波章弘[タキナミアキヒロ]
東京都立大学准教授。専門分野は、地誌学、文化地理学、フランス語圏研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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