出版社内容情報
《目 次》
まえがき
一章 言葉と自覚
二章 言葉の出自
二章補 回顧ということ
三章 言葉と時間
四章 哄笑と嘲笑
間奏 三章、四章を振り返って
五章 言葉と身体
六章 まことの花
六章補 圧縮、あるいは別の十把一絡げ
七章 沈黙の記述
七章補 間尺に合わない知
終章 長い時 あとがきにかえて
人によって語られた言葉がときに当人の何たるかを語るときがある。あの「3・11」での津波の災禍を、「海が牙をむいた」と表現する人もいれば、「自然が伸びをした」と語った人もいた。「牙をむく」や「伸びをする」という言葉そのものが、その語り手自身の海についての暗黙の了解を如実にもの語っており、さらには海をそのように理解するその人の何たるかを、すなわちその人の存在そのものをおのずと言外に語り出している。言葉には存在が宿るのである。本書はそのような立場から、言葉と人との根源的な関わりを思索する挑戦の書である。
目次
言葉と自覚
言葉の出自
回顧ということ
言葉と時間
哄笑と嘲笑
三章、四章を振り返って
言葉と身体
まことの花
圧縮、あるいは別の十把一絡げ
沈黙の記述
間尺に合わない知
著者等紹介
戸島貴代志[トシマキヨシ]
1958年香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、東北大学大学院文学研究科教授。専門:哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。