内容説明
近代国家を創設した明治期の1872年から2017年現在まで、私たちの日本が学習指導要領などを通してどのような人間像を理想として国民形成を図ろうとしてきたのか、これを通史的に分析しました。
目次
近代的人間像を目指して―近代学校の創設と1872年小学教則
新知識を有する儒教的人間像―開発主義と儒教道徳の1881年小学校教則綱領
天皇制下の忠君愛国の臣民像―教育勅語と1891年小学校教則大綱
民本主義の産業社会で実用的な公民像―産業革命と1900年小学校令施行規則
皇国の道へ「行」的錬成に励む皇民像―軍国主義の1941年国民学校令
第2次大戦後の民主主義社会を担う市民像―経験主義の1947年・1951年学習指導要領
経済復興に努力する勤勉な国民像―系統主義の1958年・1960年改訂
高度経済成長下、生産性の高い目的追求型の国民像―構造主義の1968年・1969年・1970年改訂
成熟社会で多様な価値観の国民像―「ゆとり」志向の1977年改訂
生涯学習社会を自己教育力で切り拓く国民像―新学力観の1989年改訂
不透明な情報化時代を生き抜く国民像―「生きる力」志向の1998年・2003年改訂
グローバルな知識基盤社会で活躍する日本的市民像―「活用能力」志向の2008年・2009年改訂
知識創造社会で学びを変革する日本的市民像―コンピテンシーを育む2017年改訂
著者等紹介
水原克敏[ミズハラカツトシ]
早稲田大学教育・総合科学学術院特任教授。東北大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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