目次
第1部 幕末維新期における「国際社会」認識の転回(「西洋」と「日本」の発見;「外夷の法」―松陰と白旗;読み替えられる「華夷秩序」―「国際社会」への編入と参加;松陰とアジア―「雄略」論の展開)
第2部 吉田松陰における思想形成とその構造(吉田松陰における思想上の「転回」―水戸学から国学へ;論争の書としての『講孟余話』―吉田松陰と山県太華、論争の一年有半;吉田松陰の神勅観―「教」から「理」へ、そして「信」へ;幕末における普遍と固有)
結論
著者等紹介
桐原健真[キリハラケンシン]
1975年、茨城県生まれ。2004年、東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。東北大学文学部技術補佐員(COE)・同学部助手を経て、同学部助教。専門は近代日本思想史・19世紀東アジア思想研究・臨床死生学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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denz
4
松陰の思想の軌跡を追うことで、東アジアの華夷秩序から対等な「敵国」=独立国通しが互いの相違を認識しあうことで、新たな国際秩序を確立しようとした姿を提示した研究。武力行使する天皇という水戸学的皇国観から、天皇の存在そのものが「皇国たる所以」という国学的尊王論への転回過程を黙霖との文通を境に読書傾向が転換したことを数量的に解明した箇所が秀逸。また山縣太華との普遍・特殊論争は、あえて特殊を主張しなければ普遍的な国際システムに飲み込まれて、独立国通しの国際関係を築けないとの危機意識があったからという指摘は納得。2013/01/20
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