感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
7
表題作と3つの短編が入っています。若いころから読もうとは思っていましたが、かなりのハード・ボイルドで向いていないのではないかと思っていました。書かれた当時としては結構人が死んだりである意味で話題になったのでしょうが。然し時代が進んで、読んでもあまり違和感がない感じになっています。それだけ時代が殺伐としてきているのでしょうか?飽きさせてくれないで一気に読んでしまいました。2014/03/05
DEE
5
タイトルの長編「血の収穫」の他に3作の短編か収められている。 マルタの鷹のスペイドも登場する。 時代的にはチャンドラーの少し前で、今のような文明の利器はなく設定はシンプル。 だからこそ人物の個性やセリフが活きているような気がして自分は好き。 ただ「血の収穫」の訳はちょっとな。 例えば、「◯◯じゃないのか?」と言ってやったとか「◯◯だろ」と言いやがったとか、セリフ以外のところに感情的な表現が入るのがすごく気になった。 まぁ、好みの問題なのかもしれないけど。2017/11/22
印度 洋一郎
2
ハードボイルドの元祖、ハメットの初の長編と初期短編を集めた本。長編「血の収穫」は今読んでも楽しめるが、他の短編はやっぱり古色蒼然という感じ。謎解きミステリに片足つっこんでいるような展開もあって、時代を感じる。2012/11/20
トーマス
0
血の収穫ふくめた短編集。とある私立探偵が、腐敗した町の血の抗争に巻き込まれて……というお話。まさにハードボイルド。とってもおもしろい。血も涙もないのがいい!高野秀行さんがたしかツイートしていたので読んでみました2017/05/20
Hotspur
0
『血の収穫』。ハメットの長篇第一作。一人称の話法、主人公に名前なし(コンチネンタル・オプ)、キャラクターは平板、プロットも直線的かつ偶然性が強くてつまらない・・・と思ったら、途中から俄然面白くなる。「無関心で超然とした不思議な味」「感情に動かされない一種変わった性格」の祖型。他に『クッフィニャル島の夜襲』『十番目の手がかり』『スペイドという男』。2018/11/17