内容説明
国と国のはざま、絵画とデザインのはざま、大文字のアートと小文字のアートのはざま。常に「はざま」で悩み、同時に世界をつなぐハブとして生きたレオ・レオーニ。ブルーノ・ムナーリを筆頭にした仲間たちとの交流や作品を通して、そのアーティスト人生を辿る。作品約300点収録。「レオ・レオーニと仲間たち」展公式図録。
目次
第1章 アムステルダム―シャガールのある家
第2章 ジェノヴァとミラノの間で―未来派と広告メディアでの活動
第3章 ニューヨーク―アートディレクター時代
第4章 イタリアでの制作
第5章 レオの絵本
レオ・レオーニの平行植物(高木佳子)
レオーニとムナーリ60年間の交流 調査レポート(松岡希代子)
「空飛ぶオランダ人」とその旅仲間―レオ・レオーニ展調査・研究・考察報告(森泉文美)
世界をつなげる―展覧会活動から見たレオ・レオーニ(松岡希代子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
179
絵本作家のイメージしかなかったけど、その多岐にわたる芸術作品と交友関係を知ることができます。大叔父のコレクション(シャガール、モディリアーニ、ピカソなど)が、幼少期に身近にあって、創作の芽が育ったみたいです。この展覧会は刈谷、渋谷、岩手、長崎に巡回するので、レオーニと広げよう友達の輪!2025/03/01
ひめありす@灯れ松明の火
20
今年の読み始めはこの1冊から。あおくんときいろちゃんをはじめて読んだ時の衝撃は今でも忘れられないし(大人になってた)アレクサンダーとぜんまいねずみの最後のフレーズは今でも空で言える。フレデリックは自分の小説でも出したくらい大切なお話で、うさぎちゃん達も幼い頃何度も読んだしもちろんスイミーも大好き!(スイミーのTシャツをずっと愛用してた)そんな彼の人となりを教えてくれる一冊。ばりっとNYで働いてた,後年はパーキンソン病で苦しんだ事、その他の作品のことなど知らない事だらけで、改めて作品を読み返したくなりました2025/01/01
紀梨香
5
残念ながら板橋の展覧会には行けなかったけれど、とても読み応えがある図録でした。親戚に二人も著名な美術コレクターがいるって素晴らしい環境で育ったんですね。広告デザインの仕事や、ベン・シャーンとの関係など著名な絵本の世界とはまた違う面を知ることができました。2025/02/16
Accoco
1
レオ レオニ オランダ生まれ イタリアを経てアメリカに亡命 日本との繋がり板橋区立美術館 スイミー、フレデリック(ネズミ) 並行植物 他、多様 はらぺこ青虫は、エリック カール 2025年夏に渋谷ヒカリエで展覧会あり2025/01/21
マッメ
0
レオ・レオニの展覧会に沿った展示作品などの紹介やレオ・レオニの生涯について書かれている図録。レオ・レオニの人生を振り返るだけでなく、友人たち、家族の話などを通してレオ・レオニの性格などを知ることができ、大変満足できる本であった。これまでデザイナーとして広告や雑誌の表紙など手掛けたことを知らなかったのだが、その作品を見てセンスの塊だなと驚いた。絵本作家としての作品だけでなく、このようなたくさんの作品を知ることができてとても嬉しい。友人のブルーノ・ムナーリの手紙のセンスが爆発しててかっこよすぎた。2025/05/07