内容説明
鹿児島に伝えられた昔話は三千話以上にのぼり、昔話の宝庫といわれてきた。本書は、その中でも代表的なものを、昔話が古い形を保っていた昭和三十年代~五十年代を中心に、著者が直接、語り手を訪ね、聞き取ったものである。今では話者のほとんどが他界し、貴重な記録となった。昔話のふくよかな味わいは何物にも代えがたい。南九州のメルヘン世界が広がる。
目次
第1章 薩摩の昔話から
第2章 大隅の昔話から
第3章 甑島の昔話から
第4章 屋久島・種子島・三島・十島の昔話から
第5章 奄美の昔話から
第6章 鹿児島・ふるさとの昔話―私が出会った語り手と昔話、わらべ歌、雑談など
著者等紹介
下野敏見[シモノトシミ]
1929年、鹿児島県南九州市知覧町生まれ。1954年、鹿児島大学卒業。鹿児島県内各地高校教諭をへて鹿児島大学教授、鹿児島純心女子大学教授。文学博士(筑波大学)。鹿児島民俗学会顧問、鹿児島民具学会会長、隼人文化研究会会員、日本民俗学会会員、日本民具学会会員、民俗芸能学会評議員。第1回柳田国男賞受賞。第52回南日本文化賞受賞。平成26年本田安次賞特別賞(芸能)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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