内容説明
標高7500メートルから先は酸素濃度が地上の約3分の1、“デスゾーン”と呼ばれる世界。生物を寄せつけない極限の環境で、彼は静かに「孤独」や「恐怖」を見つめ続けた。ソロアルピニスト・栗城史多が山の頂で受け取った、魂のメッセージ集。
目次
限界を超える
一歩を踏み出す
すべてに感謝する
「足りない」を楽しむ
否定される
少しずつ、小さなことを続ける
すべてには終わりがある
窮地に飛び込む
苦難を楽しむ
困難な目標を立てる〔ほか〕
著者等紹介
栗城史多[クリキノブカズ]
1982年北海道生まれ。大学の山岳部へ入門した2年後の2004年6月に北米最高峰“マッキンリー”(6194m)の単独登頂に成功。以来、ソロアルピニストとしての活躍を開始する。2005年1月、南米最高峰の“アコンカグア”(6962m)に単独登頂成功。その後地球を感じてみたいと思い、7大陸最高峰のうち6大陸を単独で登った。2007年5月、ヒマラヤ初遠征で世界第6位の高峰“チョ・オユー”(8201m)単独・無酸素登頂成功。動画配信を行い「冒険の共有」をめざすようになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
114
随分前から、栗城さんの存在は知っていた。ヒマラヤ単独無酸素登頂を目指している男がいる。しかも、家に引きこもり、ニートだった男が一念発起してはじめたことが実現に向かっていると聞けば、誰だって興味を示すにちがいない。その彼の野望に人々が寄ってきて応援をする。同じように引きこもりやニートである人たちの希望の光になっているという話を聞いて、僕自身も彼の投稿する動画をチェックしたりもしていた。標高7500メートルの高さの中で、彼が感じたこと、伝えたかったこと、見つけた真実がたくさんのメッセージとして詰まっています。2015/02/22
みゃーこ
70
読み友さんの感想に感銘して購入。今の時代どんだけアツく生きれるか、「おぉ今、俺、生きてるぅ」って実感を全身全霊で感じるその瞬間を味わうこと、そしてそれを伝えること、それじたいが尊いのだと思う。命を賭け極限状態の生死の狭間の中で電流が走るように「生」の瞬間を感じた人だけが分かるようなメッセージと写真は若い魂に訴えかける何かを確実に含んでいる作品だと思う。2013/08/18
ゆきち
41
山登りが大好きだけど仕事でなかなか行けない忙しい弟に贈りたい。『なぜあの過酷な山頂をめざさなければならないのか。薄暗く、冷たい世界に、ヘッドランプ一つで暗闇の中に光を見つけなければ生きていくことはできない。暗闇の中にも光があり、それは自分自身の光でもある。寒ければ寒いほど暖かく、闇であれば闇であるほど光り輝く。なにも怖がることはない。ただ山に抱かれ、生きていること、生かされていることに感謝し、光を見失わなければいい。今、僕は生きている』わたしも私の光を見つけたい。そして、生きていることに感謝したい。2015/03/12
黒頭巾ちゃん
29
まさにタイトル通りで、現状にジレンマを感じている人に勇気をくれます!! 登山から人生に例えて、様々な心震わせる言葉があります(*^_^*) 「叶う夢は自分もまわりも幸せになるもの」「何もしないことは充電であり、充電した後は動き出す」 「夢を叶えるには、自分のやりたいことを伝え続けて、諦めないこと」「楽しい=楽ではなく、困難を楽しむ。それさえできれば成功者」 筆者には引きこもりの時代もあり、共感を呼びます!(^^)!2013/07/29
hiro
25
最近、栗城さんの話題を耳にして、もう一度彼の人となりを知りたくて手に取ってみた。 亡くなってもうすぐ5年…。2023/03/12