出版社内容情報
「楽しむ」とはどういうことか。ファッション、人生、幸福、フィクションをめぐる4つの考察。高校生・大学新入生のための哲学入門。
序【湯浅正彦】
服を着る、それとも楽しむ?【村上喜良】
人生を楽しむ【村田純一】
幸福について【湯浅正彦】
フィクションの楽しさを例に「楽しむ」ことを考える【松永澄夫】
立正大学文学部哲学科[リッショウダイガクブンガクブテツガクカ]
内容説明
なんだか毎日がつまらない。…じゃあ、何をすれば楽しめるんだろう?「楽しむ」をテーマに考える高校生・大学新入生のための哲学入門。
目次
1 服を着る、それとも楽しむ?
2 人生を楽しむ
3 幸福について
4 フィクションの楽しさを例に「楽しむ」ことを考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PANDAMON
5
「楽しむ」ということを4人の先生が「哲学する」本。何のためにこの本を手にしたかというと、決して「楽しむ」ためではなかったが、それぞれの論じ方に個性が見られて、結果「楽しむ」ことができた。何故ぼくは「楽しめた」のか。それは文体を意識しながら本を読むことが「楽しくて」「好き」だからだ。なぜそれがぼくにとって「楽しい」ことなのか、考えだしたら止まらなくなりそう。村上喜良先生の踊るような言葉が気持ち良かった。2017/06/20
アキ
2
「楽しむ」という言葉で4人の立正大学の先生が「哲学」する本。 生きることって心身の活動だけど、日々自己表現している。たとえば服を着ることを楽しむっていうのはその一つ。楽しむって心身の自由な遊びを遊び続けること。仕事も人生も楽しむためには自由な遊びが大事。そして茜色に染まった空に感じ入る時、通常は背景でしかない世界に包み込まれる感覚、アントニオ・ダマシオのいう「背景的感情」を「生そのものの感覚」を感じるというなら、いつもは背景でしかない世界そのものを生きているという感覚として見直すことも可能ではないか?2017/05/22
秋津
0
松永澄夫先生の「フィクションの楽しさを例に「楽しむ」ことを考える」が読みやすく面白かったです。「楽しい」と「楽しむ」の違いを述べられ、「振り」「ごっこ」などの遊びを例として、ルール、自由、創造といった協働作業を通じ、仲間と「フィクション世界」なる領域を作成していくとのこと。2018/01/28