内容説明
われわれはどれだけの虚構を必要とするのか?意思を決定し選択する「主体」から、靖国神社の「神々」まで、実在と非実在の間を巧みに往還する9つの刺激的論考。
目次
第1部 名とイメージ(サンスクリット語の構造から見るインド的唯名論;豊穣の女神とマリア観音;『ゲッティ黙示録』の挿絵における枠とヨハネの幻視)
第2部 神話と歴史(仮面と虚構―鴎外の『かのように』における国家と知識人;物語と虚構―フロイトのモーセ論;「神々」の物語―靖国神社遊就館を歩く)
第3部 シミュレートされる「現実」(科学の中の虚構;意思決定という虚構;フィクションとシミュレーション―芸術制作の方法論からジャンル論へ)
著者等紹介
中村靖子[ナカムラヤスコ]
名古屋大学大学院文学研究科教授(ドイツ文学・思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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