出版社内容情報
迎え撃つ兵器なく、食糧は底をつき、飢えとの闘いの中にあって逃亡か投降かの選択を迫られた兵士たちの生き地獄。元特攻隊員の物語。
内容説明
18歳のとき軍人を志願した私は、昭和19年4月に陸軍船舶特別幹部候補生隊に入隊した。7月に海上艇進隊が編成されると否応なしに組み込まれ、ベニヤ板の小さな舟艇に250キロの爆雷を搭載し、夜陰に乗じて敵の艦船に体当たりする任務を帯びて、沖縄の慶良間諸島の阿嘉島に派遣された。九死に一生を得て餓死寸前でアメリカ軍の捕虜になった元特攻隊員の物語。
目次
軍人を志願する
海上挺進隊員となる
死への旅立ち
危険な東シナ海の航海
阿嘉島で戦闘の準備
物量と精神力の戦い
海上挺進隊員の生と死
出撃して感状を授与される
誤っていた八文半の軍靴の話
どうして起きた強制集団死
朝鮮人の慰安婦
処刑された朝鮮人の軍夫
少年義勇隊と防衛隊
スパイの疑いで処刑
沖縄本島の戦い
飢えとの闘い
休戦協定が結ばれる
特攻隊員の逃亡
餓死寸前で捕虜となる
「沖縄戦記」(作者不詳)
著者等紹介
深沢敬次郎[フカサワケイジロウ]
大正14年11月15日、群馬県高崎市に生まれる。県立高崎商業学校卒業。太平洋戦争中、特攻隊員として沖縄戦に参加、アメリカ軍の捕虜となる。群馬県巡査となり、前橋、長野原、交通課、捜査一課に勤務。巡査部長として、太田、捜査二課に勤務。警部補に昇任し、松井田、境、前橋署の各捜査係長となる。警察功労章を受章し、昭和57年、警部となって退職する。平成7年4月、勲五等瑞宝章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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