原発大国の真実―福島、フランス、ヨーロッパ、ポスト原発社会へ

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860954871
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C1036

内容説明

パリから数キロのところに、使用済み燃料貯蔵プール、放射性廃棄物貯蔵施設、ノジャン・シュル・セーヌ原発は100km…ビュジェイ原発は、フランス第2の都市リヨンからわずかに35km。事故が起きれば、日本よりも最悪な事態が起こりうるフランスには、脱原発へのシナリオはあるのか!?元フランス環境大臣が明かす、フランス原子力政策の暗闇。

目次

福島の事故から
世界一の原子力推進国のフランス
フランス国民は憂慮すべき事実を知らされていない?
別格扱いの業界
情報操作術
原子力事故に打つ手なし
詭弁を弄して
競合エネルギーの締め出し
原子力の底なし沼
二大企業の野心が呼びよせた経営危機、責任を取らされるのは誰?
原子力施設の解体費用
無責任な見積もり
コストに見合うメリットはあるか?
私たちが放任していたこと
ポスト原子力社会

著者等紹介

ルパージュ,コリーヌ[ルパージュ,コリーヌ][Lepage,Corinne]
1951年生まれ。弁護士、政治家。弁護士のかたわらパリ政治学院などで教壇に立つ。ジャック・シラク政権下、1995年アラン・ジュペ内閣(1995‐97)に無党派で環境大臣として入閣。2009年からは、欧州議会議員を務める。環境団体Cap21をみずから立ち上げるなど現在フランスの環境活動家の第一人者。環境問題に関する著作が多数ある

大林薫[オオバヤシカオリ]
青山学院大学卒。フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

3
フランスも日本と同じように、ゴールデンタイムで原子力をテーマにした番組をテレビ放映することは滅多にない。アレバとフランス電力がメディアのスポンサーだからだ。これらの企業には火消し役として名を馳せているジャーナリストがいると言う。日本と構造が瓜二つである。ところでこのアレバとフランス電力は経営難に陥っている。莫大な負債を抱えているがどちらも政府企業で国には金がない。そこで株式公開をして民間から資金を調達しようとしている。しかしなかなか負債は解消されず、国民にツケが回される。フランスの行く末も前途多難である。2014/02/27

Akio Kudo

1
★★★★ 日本もフランスも原子力ムラの言うことは同じであると認識せざるを得ない。2018/02/06

Mealla0v0

0
フランスの環境運動家が、フクシマを承けてフランス社会へ原発の危険性を告発し、脱原発を訴える。フランスにおいて、原発がいかに秘密主義かつ強権的に運営されて来たのか、それを正当化する言説がどれほど詭弁に満ちていたのかを指摘しているが、それは日本の読者には奇妙な既視感を与えることになるだろう。フランスで起こったことは日本でも起こったことではないか、と。となれば、原発そのものが安全神話や秘密主義、詭弁といったものがなければ運用できないようなシステムだったのだ、という風に思えてくるのである。2017/07/04

せんにん

0
“原発大国”フランスで環境大臣を務めた著者が、フランスの原発事情を述べていく。いわゆる原発推進者(原発ロビー)が存在するせいで再生可能エネルギーの導入がされてこなかったなどの話は「まああるのだろうな」という印象。日本においても、経済界が原子力エネルギーを推進してきたという面があるだろう。なるほど。ただ、著者自身が完全に原子力否定側で書いてしまっているので、もう少し他の視点も取り入れてほしかったかも。2014/01/25

そのあとに続く

0
シラク政権下に環境大臣を勤めた著者。過去、現状のフランス原子力政策の裏側をわかりやすく伝えている。しかし、発電効率もわるく(約31%)けっして安価ではないエネルギーを原発ロビーたちはどこまでも進めていこうとするのか?環境に対する負荷にしても特に軽微とは言えないのに。再生可能エネルギーを退行させてまで。また、廃棄物貯蔵施設や原発そのものが都市部に比較的近くにあることは、あまり日本ではないことだろうがちょっと寒気がした。冒頭にも引用されているアインシュタンの言葉(ある苦い思いも込めてだろうが)この世は危険に満2012/08/04

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