出版社内容情報
子や孫によりよい生活環境を手渡したい-公害患者らの願いに応えるために、損なわれた豊かな生態系や水辺環境とのふれあいを再生する活動が始まった。そして今、その成果が実を結びはじめた……。 生まれかわりつつある「水島の今」を、レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』(新潮社)で知られる写真家・森本二太郎が美しい写真で伝える。
水島の現在-コンビナートとともに
里山
身近な自然
海
干潟
年表
写真家の森本二太郎さんに、水島に残っている自然を撮影していただいた。どんな場所があり、どんな写真になるのか、楽しみであり、不安でもあった。森本さんの腕には全く不安は無かったが、「残っている自然」というのがあるのか不安であった。しかし、できあがった写真をみると、これ本当に水島?という場所が並び,驚いた。瑞々しく、暖かく、穏やかな写真。森本さんの人柄が現れているのだろうが、それでも、水分いっぱいの風景に感動し、この風景は大事にしたいと思った。
私たちの活動は、すぐに目に見えた効果があらわれるとは限らない。それでも、青い空、みずみずしい水のまち、水島を目指していきたい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中寛一
25
石油コンビナートの水島、工業地帯ということであまりきれいなイメージは持ちにくいが、いやどうしてどうして。写真家の森本二太郎さんは「センス・オブ・ワンダー」でも写真の素晴らしさを見せてくださっていたが、この本でも水島の自然を見事に写し出されている。小さな生命から大きなもの、川とか海とか太陽の生命への力を感じさせてくれる。この本も日本版「センス・オブ・ワンダー」と言えそうだ。写真が美しい。財団の自然再生の思いがこもった本となっている。2017/03/14
dexter4620
0
似たような写真が多かったのは残念。もう少し土地の歴史などを入れて欲しかったかな。2013/04/05