内容説明
韓国人林太煥さんは1938年、父を追い、母親と妹二人とともに日本人の旅券を持たされ、この地にやって来た。リンさん、まもなく73歳…名も無きヒーローの人生の旅はこれからも続く。林太煥(リンテファン)―まだまだ夢の途中。
目次
第1章 サハリンの春(ワラビ;カニ捕り;クロユリ;リンさんの好物;ニラ)
第2章 夏から秋へ(石油バーナー;ふるちん;遡上;キノコ;フレップ;便秘になる木の実;下肥;サハリン高速道)
第3章 サハリン、冬(開高健;屋根;リンさんのオムスビ;一番欲しいもの;拉致;たった一人のコンサート;神楽ヶ岡)
著者等紹介
山本淳一[ヤマモトジュンイチ]
1947年長野県生まれ。1964年長野県立上田高校から、カナダ・アルバータ州へ留学。最初の結婚は破局離婚。子ども2人を育てる。1991年44歳で産婦人科医の享子と再婚。1993年妻、享子、外務省に医務官として入省。以後ネパール、セネガル、旧ユーゴスラビア、チュニジア、ロシア・サハリンに妻の配偶者の身分で同行。専業主夫として、妻を14年間支える。2001年チュニジアで狭心症の発作を起こし、急遽日本へ帰国。2002年心臓バイパス手術を受ける。現在日本に住み、外務省を辞めて勤務医として勤める妻と、相変わらず主夫として、二人で海の近くの小さな町で暮らす。2004年第11回産経新聞社「JR東日本列車の旅感動募集2004」『地底湖が見たい』佳作入選。2005年第12回産経新聞社「JR東日本列車の旅感動募集2005」『家出』最優秀賞受賞
齋藤亮一[サイトウリョウイチ]
1959年札幌市生まれ。1981年日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中より三木淳氏に師事。世界各地を旅しながら写真展、写真集で作品を発表している。受賞―1992年「新しい地図」で日本写真協会新人賞、1997年「NOSTALGIA」で第13回東川賞特別賞、2000年「BALKAN」で日本写真協会年度賞、2003年「LOST CHINA」で第19回東川賞国内作家賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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