出版社内容情報
曙光【しょこう】
夜明けの光。また、物事の前途に見え始めた明るい兆しの意味。
使用例:手詰まりとされた問題の解決に曙光が見え始めた。
短夜【みじかよ】
夏至のころの短い夜。
使用例:夏の短夜、小説を読みふけっているうちにあっという間に空が白み始めた。
日本には、まだあまり知られていない美しい言葉があります。
本書では、四季にちなんだ古き良き日本語を解説していきます。
手紙やメールに一言添えるように使いたい、風情あふれる言葉たちをご紹介します。
毎日新聞連載時、好評を博した「週刊漢字」に大幅加筆した一冊です。
内容説明
手紙やメールに使いたい美しすぎる日本語。
目次
頌春
橙飾る
去年今年
参詣
人日
薺
大寒
可惜身命
日脚伸ぶ
煎り豆に花〔ほか〕
著者等紹介
岩佐義樹[イワサヨシキ]
毎日新聞東京本社校閲担当部長。広島県呉市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、1987年、毎日新聞社に校閲記者として入社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よこたん
39
“「ふところ」と「なつかしい」が同じ漢字で結ばれるというのは、なんとも素晴らしい日本語の感覚ではないでしょうか。” 懐かしさは、脳でなく胸の奥にあると思う私には、とても嬉しい言葉だ。言葉で巡る歳時記。題名に惹かれて手に取った。日常生活であまり言葉にしては使われないけれど、文字にして歌や句や文に記されると、俄然輝きを放つ。「霍乱」は、熱中症のことと知る。「日向水」は、子どもの頃は家でやっていた記憶がある。「獺祭」ってなんか可愛い。「月は世々の形見」はどの時代でも月が物思いをさせるということわざで、素敵。2018/07/16
ハナコ
25
四季折々の言葉を味わいました。耳慣れない言葉や難しい読みの言葉もありましたが、懐かしさを感じさせる言葉も。夏に暑さを避けて縁側などで涼む「端居」(はしい)には、親のふるさとへ行った時の思い出がよみがえりました。縁側でスイカ…都会の団地っ子は憧れたなぁ。横文字だけであふれかえってしまいませんように…2018/07/27
b☆h
9
四季にまつわる言葉を月ごとにいくつか紹介している。今はあまり使われていない言葉が大半だが、知れて良かったと思えるような綺麗な言葉も数々。季語も多く紹介されていて、季語の響きの綺麗さを感じた。良いなと思う季語を知るたび俳句の世界に興味が湧くが、なかなか踏み出せずにいる。次に図書館に行ったら俳句コーナーを覗こうと思う。2021/07/22
ゆうみい
8
わたしの知らない、素敵な言葉たち。夏の日差しで暖まった水=日向水、6つの星を統べる=昴、夢見月(3月)の花の夢見草=桜、そのほか端居、灯火親しむべき候、月は世々の形見などなど……なかなか使う機会はない言葉ですが、いや、言葉を知らないから使わなかったのかもしれないけれど、美しい情緒を含んだ素敵な日本語を自分の中に生かしたいものです▼颯爽、堂々、矍鑠などは漢語の擬態語! という豆知識も。勉強になりました。2021/12/23
haru*
5
図書館本。 タイトルに惹かれて。 春はあけぼの。夏はよる。知ってる言葉な気がして、借りたけれど知らない言葉たちのオンパレード。 ちちんぷいぷいのあとに続く言葉がこんなに古風だったなんてという気付きなどもあり、またじっくり読みたい本。2019/08/31